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黄「ん。おっけ？」
青「ん、かわいい」
靴を履いたら家を出るまえに玄関で両手を広げた淳子がくるくる〜と１周まわって俺にコーディネートの確認を求めてくる。これは休日に出掛ける時のルーティン。だからといって俺好みの服装をするわけではなく、自分の好きな服装を組んで客観的にチェックしてもらいたいだけらしい。わりとどんな系統も似合う。
今日は米も買うらしいので車で。助手席で車内にながれる洋楽をふたりでふんふん鼻で歌いながら片道10分、束の間のドライブデートさえ満喫してたのしんでくれる淳子ってほんまに最高やと思う。
黄「夜ごはんなに食べるー？」
青「なんでも…あっ」
黄「ふふっ、またのんちゃんに怒られんで〜」
青「しゃあないやん…淳子は何食べたいん？」
黄「え…なんでもいい」
青「ほら！」
そんな他愛ない会話もしつつ、時折商品を手にとって悩みながらも青果コーナーをみている淳子の隣をショッピングカートを押しながらついてまわる──淳子と同棲するまで買い物はネットで済ませることが多かったからスーパーの店内をこんなふうにショッピングカートを押しながらまわるなんて想像もできなかった。新婚さんっぽくてええやん。
黄「流星ーっ！置いてくでー！」
青「待って待って」
黄「何か食べたいものでもあった？」
青「いや…こうやってふたりでスーパーに買い物来るとか新婚っぽいなぁ〜て浸っててん」
黄「��っぽい��やなくて新婚さんやろ」
口に出したら結構恥ずかしくて淳子もつられて恥ずかしがったり照れるかと思えば冷静にマジレスで返された。だけどカゴにばこばこ入れられていく商品がどれも俺の好物だったから結構うれしかったみたい。
帰宅して部屋着に着替えた淳子はエプロンを着用してキッチンをせかせかと動きまわる。ちなみにエプロンは俺たっての希望。エプロン付けた淳子に「おかえりなさい」ってお出迎えしてほしかってん…本人はめんどくさいと文句をこぼしつつも晩ごはんを作る時だけ着用してくれている。
青「新婚旅行、淳子はどこ行きたい？」
黄「うーん…休み取れたの11月下旬やろ…国内ならごはんが美味しいとこで、海外やったら暖かいとこがええかな」
青「やったらベタやけどハワイとかモルディブ、オーストラリア…はちょっと暑過ぎるか」
黄「あかん！わくわくしてきた！！」
翌日仕事から帰ってくるとテーブルのうえに旅行会社のパンフレットと旅行雑誌が積まれてたのは言うまでもない。
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作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
