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黄「おかえりなさい」
ごく稀に一緒に帰ることもあるけど、基本は先に帰宅している淳子は俺が帰ってくるとなにか作業をしていたとしても一旦手を止めて必ず玄関までやってきて出迎えてくれる。部屋着姿かわええ。こんなんだから毎日会社からまっすぐ家に帰ってくるし付き合いでどうしても参加せざるを得ない飲み会も一次会で帰る。
黄「事前に言うといてさえくれれば好きなだけ飲みに行ってくれてええのに」
なんて淳子は言うけど。
青「家で淳子とする晩酌が一番やねん」
黄「楽ちんやしわからんでもないけど」
お風呂上がりに適当なつまみを用意して缶ビール、缶チューハイ、ハイボールとサブスクのドラマと映画。これだけで充分すぎるくらい１日の疲れが癒される。
青「淳子さーん、眠いんやったらベッド行き」
黄「ねむないみてるよ」
青「目瞑ったまま何言うてんの、ほら終わり」
黄「んぅ〜〜」
俺の背中にぴったりひっついたまま、リビング→ダイニング→洗面所とついてきて目瞑ったままで歯磨きして、さすがにトイレからは追い出されたので先に寝室で待っておいてベッドにダイブしてきた電池切れの淳子を受けとめる。
黄「りゅぅ…おやすみなさぃ…」
青「ほぼ溶けてもうて何言うてるかわからんわ」
年齢はあっちのほうが５歳年上やけど見た目は出会った頃から全然変わらないし、寝顔なんて淳子の実家でお義母さんに見せてもらった幼少期の写真のまんま。朝は淳子のほうが起きるのがはやいから、寝落ちするまでたっぷりあどけなさたっぷりの寝顔を堪能する。
黄「流星、起きて。今日はやいんやろ？」
青「…え」
黄「え、ちゃうよ。遅刻しても知らんで」
青「はぁい」
薄目で捉えた淳子のちいさな背中が寝室からでていくのを慌てて追いかける。部屋をでてすぐ捕まえれば階段降りにくい〜あぶない〜と文句を言いながらもたのしそうな声に俺の口角もあがる。
黄「一緒に出勤なんていつぶりやろ！？」
青「うれしい？」
黄「…そりゃね」
青「手ぇ繋ぐ？」
黄「繋ぎません」
青「今日仕事終わったらデートする？」
黄「しませっ……するっ！！」
勢いよく振り向いて目をきらきら輝かせて無邪気に笑ったと思ったら、目線を足元に下げてから「デートするならもうちょっと洋服考えたのに」とくちびるを尖らせる。
青「今日の格好好きやけどな」
黄「そう…じゃあいっか」
鼻歌を鳴らす淳子の為に今日もお仕事がんばりますか。
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作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
