24 / 7（JW青黄） (ページ48)

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　月に１度回ってくる通学路の旗振り当番に淳子ではなく俺がきたことが気に食わないふてこき大毅がいる通学班について担当の横断歩道に到着すると、子どもたちを安全に渡らせて見送る。不機嫌ながらもしっかり手を振ってくるのがまだまだ可愛いところ。

赤「え、りゅうせえなん」

青「なんや不満でもあるんか」

赤「うん、ママがよかったぁ」

青「いやあるんかい」

放課後、今日一日在宅だった俺が学童まで迎えにいくとランドセルを背負ってやってきた大毅はあからさまに残念そうな表情をして愚痴をこぼす。

友『だいきくん、このひとだぁれ？』

赤「おれのおとうさんやで！」

友『でっけぇ〜！すげぇ〜！』

青「こんにちは。大毅のお友達？よろしくね！」

大毅が靴を履きかえている間、大毅の友達に「どうしたらそんなに大きくなれるのか」訊ねられて、背が大きくてかっこいいとたくさん褒められた。

青「いい友達やん、なかよくしろよ」

赤「……？」

青「学童迎えに行ったら大毅の友達に会うてさ、クラスはちゃうけど学童で知り合ってなかよくなった言うてうまいことやってて安心したわ」

黄「へえ〜、ユウタくんかなぁ」

青「そういえば名前聞かんかったわー…ていうか大毅のやつ、その子の前で自分のこと＂おれ＂言うてた」

黄「え！嘘！？家では＂だい＂だよね！？」

いつの間にか一人称が名前の＂だい＂から＂おれ＂に変わりつつある模様。とは言っても家では相変わらず＂だい＂だから学校では背伸びして＂おれ＂と言っているのかもしれない。

黄「だとしたら可愛いすぎひん？」

青「イントネーションも＂お↑れ↓＂やしな」

黄「可愛いから絶対いじったらあかんよ！？」

青「あぁ〜イジりてぇ〜！」

黄「絶対だめ！へそ曲げて言わへんくなるから！」

それはそう。どっちにせよ近い将来聞けなくなってしまうであろう＂だい＂も独特なイントネーションの＂おれ＂も俺が指摘したら急に恥ずかしくなって言わなくなるのは火を見るよりも明らかだから、聞けるうちにたっぷり堪能することにした。

赤「……ままぁ」

黄「あれ、だいちゃんどうしたん」

赤「こあいゆめみた……」

黄「そっかそっか。おいで、ぎゅー！」

ひとりで寝れるようになったけどこわい夢を見るとくちをへの字にした大毅が抱き枕を引きずってやってくるのがまだまだ可愛い。

青「パパもぎゅーしたろ」

赤「いらん。ままぁ〜♡」

……相変わらずママ大好きなのも可愛い。