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大毅にとって保育園最後の運動会。年長さんになると保育園最後の○○みたいな行事が増えて、その度にカメラを構える俺も最高の瞬間を切り取ろうと気合いが入る。関西から駆けつけたじじばばたちの熱烈な応援を受けながら可愛らしいダンスに親子競技を一生懸命がんばって、ひまわり組のおともだちに選んでもらったと鼻をふんふん言わせて自慢してくれた最終競技のアンカーでは１番にゴールテープを切った。
赤「あきとー！はまちゃーん！みてみて！」
紫「おー！金メダル！きんきらきんや〜！」
橙「なんや大活躍やったらしいやん」
赤「はまちゃんとあきともくればよかったのに…」
閉会式で年長さんに配られた金メダルがお気に入りで運動会が終わってからも家にいる時は毎日首からかけて、来客のたびに見せびらかしている。
橙「ほんなら今度のお遊戯会はいくわ」
赤「えー…」
黄「お遊戯会は観られるの恥ずかしいねんて」
青「俺も来るなって言われてるから」
まあ行ったけど、俺も照史も�陲舛磴鵑癲�ほとんどセリフのない鳥役で出演した劇ではおもしろいくらい緊張してて微笑ましかったけど、最後の演目の合唱と合奏はかなり感動的でおおきなくちを開けて歌って、ほっぺたを膨らませてピアニカを演奏する姿に目頭が熱くなった。
橙「子どもが頑張ってる姿ってあかんわ〜！」
赤「…あきとないてるん？」
黄「うん、感動したんやて」
橙「大毅〜！楽しそうやったやんか〜！」
赤「めっちゃたのしかったあ！」
帰宅後に大毅から「ピアノやりたい」と言われた時はびっくりした。あの外遊びが大好きで毎日洋服を泥まみれにして淳子を困らせているあの大毅が？って。
青「ほんまにやりたいんやな…」
黄「まずは見学だけでも連れてってみよっか」
青「…ピアノっていくらすんの」
黄「うん……一緒にがんばろう」
小学生になったらね！と言ったあとも保育園ではピアノに興味津々で先生におしえてーって一緒に電子ピアノを弾いてるらしいし、家では画用紙に鍵盤を描いて音階をいいながら弾く真似をしていた。本人がやりたいと言ったことはなるべくやらせてあげようと夫婦できめていたから、とりあえず近所の音楽教室の見学・体験コースを予約。
青「サッカーやってほしかったけど」
黄「まだわからへんで。いきなりピアノやなくてサッカーやりたいって言い出すかもしれへんやん？」
青「好奇心すごいからな」
黄「この子は大物になると思うねん！」
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作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
