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 5歳の誕生日に大毅とじじばばがテレビ電話していた時にどちらのじじばばからもちらっと話題にあがったランドセル──はじめて聞いた単語に大毅は首を傾げて疑問符を浮かべていたし、俺らもまだ年長さんになってもないのに気がはやいと思っていたけれど調べてみると年中さんの冬にラン活をはじめるのがベストらしい。

青「こんな気合い入れてやるもんなんやな…」

黄「6年間使うし安くないからねー…うちの場合、まずはだいちゃんにランドセルをおしえるとこからや」

ちょうど夏休みがおわって学校がはじまった小学生のおにいさんやおねえさんが登下校しているようすをみながら説明すると小学生になると背負えるかっこいいリュック!としておぼえて憧れを抱いてくれた。

黄「だいちゃんは何色のランドセルがいい?」

赤「ん〜…あお!」

青「この前は黄色がいいって言うてたけど青?」

赤「うん!…あ!サンタさんにおねがいする!」

12月にはいって大毅の希望を聞いてみるけど聞くたびに赤だったり黒だったり…ひどい時は金!とか言いだすからあまり参考にならず、おとなで決めたほうがいいかもしれないとお正月は年末に請求したカタログ片手に帰省した。種類が多すぎてああじゃないこうじゃないとなにも決まらないまま春がきてしまった。

黄「だいー、ちょっとこれ背負ってみて」

義母「あー…今度はこっち背負ってみ?」

黄「うーん…可もなく不可もなしって感じやね」

わざわざ東京まできてくださった淳子のお義母さんと一緒に展示会にやってきた。最初こそ大量のランドセルに目をキラキラさせていた大毅もランドセルを背負ってはくるっと回るを何度も繰り返して食傷気味。

黄「この子絶対ランドセルの扱い雑やんか…背負ったまま走りまわって遊んだりしそうやから丈夫でキズが目立たなそうな素材と色がいいと思うんやけど………流星はどれがいいと思う?」

青「うーん。これは?」

黄「あ!可愛いかも!」

義母「ええやん!さすが流星くんセンスあるわ〜!」

青「あはは。あとは本人次第やけど」

俺が選んだのは強度と上質さを兼ね備え、ベーシックなデザインながらステッチの色や内張りに遊びごころがあるダークブルーのランドセル。

赤「これ?うん、いいよ!」

青「え…ほんま?これを6年間使うねんで。途中でやっぱりちゃうのがよかったーとか言うても変えられないんやで!?」

黄「ほかの色もあるよ」

赤「これがいいのっ!」

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作者名:26 | 作成日時:2022年4月26日 12時

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