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淳子は朝からバタバタしていて、ただでさえ暑くて機嫌がわるいのにまともに相手をしてもらえていないちいさな怪獣が肌着で唸りまくっております。
赤「ゔぅー…」
青「あとでわかるから落ち着けって」
赤「ん゛ん゛」
青「こーわっ」
俺が意地悪でわざと淳子のところに連れていかないとでも思っているのか、がるる〜と唸る大毅はもはや獰猛犬のようでいまにも噛みついてきそう──ぎりぎりのところで淳子がやってきて朝ごはん。
橙「おーおー昼休憩中も仕事とは熱心やな」
紫「なにしてんの気持ち悪い」
青「失礼やな〜…今日は18時にあがらなあかんねん」
紫「へ？」
緑「今日だいきくんの誕生日なんやって」
橙「そっかー…え、もう１歳なんの！？」
淳子は朝からせっせと神ちゃんに教えてもらった赤ちゃんでも食べられるケーキとご馳走気分を味わえる離乳食の準備に追われていて、俺はお店に寄って事前に頼んでおいた誕生日プレゼントを受け取ってから帰宅する重大任務がある。
青黄「誕生日おめでとう〜！」
昼休憩返上でがんばった甲斐あって19時前にはプレゼントと俺と淳子用に寿司を受け取って無事帰宅。大毅は淳子特製の離乳食寿司をもぐもぐ食べたというのに食後のバースデーケーキもぺろり。
青「パパとママからプレゼントやで」
黄「なんやろね、ビリビリーってしてみ？」
大毅が豪快に包装紙を破いてでてきたのは名前が刻印された積み木。児童センターに行くたびに必ずといっていいほど積み木で遊んでいて、やっと３つまで積みあげられるようになったから──じじばばからも洋服やリュックなどたくさんのプレゼントが届いて、後日には�陲舛磴鵑燭舛�らもプレゼントをもらって一気におもちゃが増えた大毅さんであった。
青「はい、誕生日おめでとう」
黄「え？なにこれ…？」
青「俺らも親になって１歳の誕生日やから、はい」
黄「ん〜〜っ！」
青「あ、泣いた」
ほんとはアクセサリーにしようと思ったんだけど大毅が引っ張ったりくちに入れたりしても危ないから一輪のバラと花瓶がセットで箱に入ったものをプレゼントしたら、淳子はぶわっと涙を浮かべると両手で顔を覆ってうつむいてしまった。
黄「…泣いてへんし」
青「声震えてるやん」
黄「ちゃうし…流星が気障すぎてわろてんねん…」
青「はいはい、そういうことにしといたるわ」
全然素直ちゃうし、ちゃっかりひとのパジャマで涙拭ってくるし…なんやねん、めっちゃ愛おしいわ。
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作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
