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　濵ちゃんと照史の協力もあって淳子の警戒が少しずつ和らいでいったのが夏過ぎ。全部断られていた誘いも５回に１回はオッケーしてくれるようになって入社２年目の秋──

黄『ごはんの度に告白しなくていいから』

青『でも俺ほんまに淳子さんが好きなんです！』

黄『〜〜〜もう！ほんましつこい！』

わたしの負けや！と白旗を振る淳子を抱きしめたら、いつも飄々としていた彼女のほっぺたがりんごのように赤くなり、さらに心が奪われてしまった。

桃「淳子さんも流星も付き合った当初はひみつにしてて１ヶ月経って報告してくれましたけど、あれ社内のほとんどの人間が気づいてましたよ？」

緑「ほんまそれ。え…俺ら知ってたし、逆に弊社トップクラスの美男美女カップルの成立に阿鼻叫喚が起きてること気づいとらんの？ってなったわな」

青「知らんかった…」

黄「のんちゃん気づいてたなら言うてやぁ！」

桃「えへへ〜！ひみつにしてた時期、流星が受付通るたびに合図送り合ってたのも気づいてました♡」

俺は１年半＋就活生時代の片想いがやっと身を結んで夢見心地だったから実感が湧くまでは黙っていようと思ってて、淳子も面倒事があっても嫌だから会社では今まで通りにしようねって──こっそり合図送りあってひと気のない場所で落ちあったり……あれはあれでバレたらあかんスリルと背徳感にわくわくしたし今でもやってるのに…まさかバレていたとは。

紫「淳子真っ赤っかになってもうたや〜ん」

橙「小瀧が意地悪すっから〜」

桃「神ちゃんも追い討ちかけてましたぁ！」

緑「俺は流星にかけたはずやってんけどな」

黄「もうっ！…ちょっと飲みすぎただけやし」

仕事中は常に冷静沈着で落ち着いている淳子が自分たちにだけ自然体でポンコツな姿を見せてくれるのがうれしくて、このひとたちはしょっちゅう淳子をイジってはたのしんでる。俺もそのひとりなんやけど。

桃「さっ！淳子さんも酔ってきたみたいですし、そろそろわたしたちもお暇しましょ？」

橙「せやな！初夜やもんな！ほらほら帰るでー！」

緑「デリカシーないなぁ〜」

なんて冷やかされつつ、アルコールで陽気なままタクシーに乗り込む４人を新居から見送った。神ちゃんと小瀧がある程度片付けてくれたダイニングにもどり、なんだかんだ朝からバタバタしていて今日はじめてふたりでゆったり過ごせる時間。

青「ウエディングドレスめちゃくちゃ似合ってた」

黄「流星もタキシード姿かっこよかったで」

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