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　入社初日の出勤時、受付のおねえさんにあいさつをしてみると「おはようございます」とにっこり可愛い笑顔付きで返してもらって心臓を鷲掴みにされた俺が新人研修の担当だった濵ちゃんが誘ってくれた飲み会で「何か質問ある？」と聞かれて「受付のおねえさんと付き合うにはどうしたらいいんですか？」と質問した──という鉄板ネタを当時現場にいた濵ちゃんと神ちゃんがまた擦ってる。

橙「めっちゃ斜めうえの質問〜〜〜！」

紫「真面目そうな神ちゃんじゃなくてやる気なさそうな流星のほうが『一個聞いていいすか』とか言い出したから、あ〜ひとを見た目で判断したらあかんなって反省してたのにこれやで！？」

緑「流星は毎朝受付にあいさつして礼儀正しいな〜なんて思ってたらめちゃくちゃ下心ありありやったわ」

青「しゃあないやん！入社１年目で取引相手もおらんぺーぺーが受付とやり取りする機会なんてなかったから…それにあっこで質問してたから濵ちゃんと淳子が同期やって判明して連絡先交換するきっかけもらえたんやからええねん！」

あとになって「入社したての頃、淳子に顔だけでも覚えてもらいたくて毎朝あいさつしてたやんか」と本人に話したらポカンとしてたから出勤時のあいさつ運動は効果なかったけど、濵ちゃんに淳子を紹介してもらって連絡先をゲットできたから飲み会の件は先輩相手にすっとぼけた質問をしてよかったと思ってる。

そこから毎日メールを送って、何度もごはんの誘いを入れて猛アピールを開始。おかげで「よく知らない後輩がグイグイきて怖い」とビビった淳子が照史に相談してしまい、社内でも淳子の番犬として名高い照史に呼び出されてシバかれた。

黄「当時一緒に受付やってた子に流星が女性社員からモテモテの新入社員だって聞いたから、遊ばれてるものだとばかり…」

橙「そう淳子ちゃんに相談されてアパレル部覗いたらチャラついた男前のにーちゃんが女性社員に囲まれてへらへらしとったんやもーん！」

紫「やもーん！やないねん…ったく」

橙「かーっ、あん時は悪かったなぁ」

青「あはははは…」

当時も濵ちゃんが仲裁に入ってくれて、俺が本気だとわかってからは照史も認めて応援してくれるようになったけど、しばらくは恐怖で照史の目をまともに見れない時期がつづいた──それだけ同期の関係は強固なもので、付き合ったばかりの頃はどうみても＂ただの同期＂ではない３人の関係性を疑って、嫉妬して、よくケンカしたものだ。

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