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大学の就職課に言われるがままインターンで訪れた企業の受付のおねえさんにひとめぼれして、早々に内定がもらえればどこでもいいと思っていた俺に希望の就職先ができてしまった。JWHDが倍率が鬼高い人気企業だと知ったのは内定をもらってからだったけど、それも納得の社風だと入社してすぐ思いつづけて５年が過ぎた。配属先のファッションアパレル部ではセンスを認めてもらい２年目から任されたバイヤー業も板についてきたし、ひとつの節目だと思った。
黄「ちょっと待って。なんで照史泣いてんの！？」
紫「娘を嫁に行かせた父親とおなじ心境なんやろ」
入社してまもなくあの日ひとめぼれした受付のおねえさんが男性社員のみならず女性社員からも一目置かれる高嶺の花だと知った俺はあの手この手を使って猛アプローチを仕掛けた。それから１年と半年後「ほんましつこい！」とあっちが折れて彼女になり、先月に苗字が中間から藤井に変わった。
黄「�陲舛磴鵑狼磴い討�れへんの？」
紫「俺はどっちかていうと見てくれだけの淳子が嫁に行けたことに安心してんの。流星に感謝しろよ〜？」
橙「淳子ちゃんは見てくれだけちゃうやろ、芯がしっかりしてるし頭もよくて仕事もできて…ただ運動音痴で手先が意味わからんくらい不器用なだけやんか」
黄「…ちょっとよろこんで損した」
桃「あのぉー！みなさんだけで盛り上がられるとわたしたち後輩は気安く入られへんくて寂しいからやめてもらってもいいですかぁ？」
橙「入ってきとるやん！いっちゃん後輩が！」
緑「のんちゃん強いわぁ」
淳子と同期入社の�陲舛磴鵑半隼法�俺と同期入社の神ちゃん、淳子直属の後輩で最年少の小瀧には俺たちが付き合う前からふたりでお世話になっていて、俺たちの酸いも甘いもある程度のことは知られてる。
青「ちょっと飲みすぎとちゃう？」
黄「えー…そんな飲んでない。それにウエディングドレス着るためにずーっと禁酒してたんやもん…今日くらいよくない？あかん？」
青「う…そ、それは…」
黄「流星かんぱーい♡」
今日は結婚式だった。俺が着てほしいと選んだウエディングドレスを綺麗に着るために淳子が何ヶ月も前から大好きなお酒を絶って苦手な運動をしたりエステに通って努力をしていたのを一番近く見てきたし、実際にウエディングドレス姿の淳子は息を飲むほど綺麗だった。それに気心知れた仲間だけの二次会に水を差すなど野暮なことは出来ず、グラスのぶつかる陽気な音が鳴り響いた。
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作者名：26 | 作成日時：2022年4月26日 12時
