赤黄2−2(★) ページ8
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黄「これは友達の話なんやけど──」
…うん、淳太くんの話やな。聞くところによればその友達とやらがただの後輩だと思ってたヤツに突然告白されてとりあえず答えを先延ばしにしたもののどうすればいいか悩んでいると──うえええっ、しげのヤツ告ったんか。変化球は意味ないとは言うたけど0か100しかないんかアイツは。
橙「淳太くん…やなくてその友達は後輩クンから告白された時にどう思ったん?」
黄「……とにかくびっくりした」
橙「ふーん。じゃあさ好意のない相手から向けられる好意って時には気持ち悪いと感じることもあんねんけど、どうやったかな?」
黄「え、そんなこと思うわけないやん!」
紫「──って。そのお友達が言うてたんやな?」
黄「そ、そう!そう、友達が…うん。」
嘘がつけない淳太くんは崇裕には帰りの電車で、俺には帰宅後にメールでじつはあれは友達の話なんかではなく自分の話で告白してきた後輩はしげだと打ち明けてきた。
赤「最近淳太くんに避けられてる気がする…」
橙「お前が勢いまかせに告白なんてするからやろ」
赤「ぇえ!ちょお照史くんなんで知って…」
橙「淳太くんから聞いた、崇裕も知ってる」
赤「マジかー…淳太くんなんか言うてました…?」
橙「なんも。まあ悩んでるみたいやったけど」
赤「可能性はゼロじゃないってこと…? へへっ」
デビューしないことには付き合うことはないと返事をしたと言っていた淳太くん、そしてしげ・小瀧・俺の4人でデビューすることがきまってすぐのこと──最後まで7人でデビューを諦めずに行動しつづけたしげに淳太くんは落ちた。
紫「もう自分から言うたらええやん!」
黄「うー…いやや…今更なんて言うたらええねん…」
紫「はぁ…しげはしげで長年の片想い拗らせとるし」
橙「もう付き合うとるもんやとばっかり思ってたわ」
7人でデビューが決まってもなお曖昧な関係をつづけているふたりにもう付き合ってられんと、すべてお膳立てをしてから「淳太くんとられてまうかもな」なーんてしげを唆せば今日にもカップル成立するだろう。
橙「ほんまどこまでも手の焼けるふたりやで」
赤「なんか言うた?」
橙「ディズニーの婚姻届なんてあるんやな」
黄「こんな可愛いのにちゃんと受理されんねんで」
紫「へえ〜…よう見つけるなぁ」
淳太くんは妊娠してて、ふたりは結婚する。
なにひとつ実感はなくとも婚姻届は埋まる。
とりあえずお腹の子にはよ会いたいな。
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作者名:26 | 作成日時:2022年2月11日 16時