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紫黄５ページ46

オメガバｈｍｊｎ

　崇裕と淳太くんが番になって、淳太くんの左手の薬指に＂魔除け＂と称した指環がはめられるようになった頃、吹っ切れて憑き物が落ちたみたいにいきいきとバラエティー番組で活躍する淳太くんとそんな淳太くんをにこにこ誇らしげに見守る崇裕──隠しもせずしあわせモード全開のふたりにやいやい文句を言いつつも俺たちもうれしかった。

緑「まーた濵ちゃんと淳太はくっついてんの」

橙「仲がいいのはええことや」

赤「全然よくない！つまらん！」

青「おもちゃ取り上げられた子供やん」

橙「この時期だけはしゃあない。我慢し。」

崇裕と番になったことで淳太くんは崇裕以外のアルファとベータを誘惑することがなくなったけれど、女性の月経のように月に一度、１週間から１０日ほど崇裕のフェロモンに反応してゆるやかなヒート状態がでる。

紫「トイレ行ってくるわ」

黄「…俺もいく！」

そうなった淳太くんは崇裕のフェロモンが感じられないと精神的に不安定になってしまうから崇裕の側から片時も離れなくなり、イジる相手がいなくなって寂しいけど邪魔するわけにもいかないからしげが不機嫌になりがちの流星が被害に遭いがち。

橙「調子悪なったらすぐいいや？」

黄「ん、ありがと。でも今日は大丈夫！」

橙「…せやろな」

黄「？？？？？」

現場が一緒の時はいいけど、個人仕事など崇裕と淳太くんが別現場になった時は崇裕の匂いがするものを身につけるなど工夫をして乗り切っている。

それと対処法がもうひとつ。

橙「崇裕」

紫「お！照史おつかれ！淳太は？」

橙「打ち合わせ終わったらすぐ来る…やなくて、淳太くんが楽になるからしゃあないんかもしれんけど…ラジオの前に淳太くん抱いてから寄越すのやめろや！」

紫「はっ、ちょ、えっ！なんでバレてんの！？」

橙「あんなえろい顔してたら誰でもわかるわ！」

肌を重ねるとしばらく安心できるらしく、たまにオメガのフェロモンとは全く別物のフェロモンを振り撒きながら淳太くんが現場に訪れる。

橙「ライブ前に抱いてんのもバレてるからな！」

紫「あちゃ〜…やっぱあいつえろい顔してるよなぁ…だからなるべくテレビやなくてラジオの時にしかせんようにしてるけど…でもそっか…ライブ来てくれてるひとにもバレてるんやろか！？」

橙「知らんわ！！！」

たくさん悩んだふたりがしあわせそうで俺たちもうれしいけど、毎月この時期だけは淳太くんのフェロモンに悩まされる俺たちなのであった。

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