紫黄４−２ ページ41
.
その後も「何だろう…？」とスキンにやたら執着を見せるからじつは正体を知っていて俺を揶揄っている説が浮上した。結構いたずらっ子なとこあるし。
赤「そんな気になるなら開けてみよか…？」
黄「ええの？」
赤「…うん、俺も見たことないから気になってたし」
黄「わ〜…なんやどきどきせん？」
ええ、あんたが部屋にいる時点でどきどきしてますし可愛い笑顔のまま、これから開封するスキンの中身を覗き込もうと身を寄せてくるんもんだから愚息がむくむくしてきてます。
赤「……いくで？」
黄「うん！」
赤「──……おぉ」
黄「…えっ…これって……」
隣の淳太は顔を真っ赤にさせておおきな目をぱちぱちして固まってしまったから、俺がたてた仮説は間違っていた模様。それにしてもパッと見ただけでこれが��それ��だとわかった淳太も見た目は中性的だけどしっかり男の子で、なんか、ちょっと興奮してしまう。
黄「……これ開けちゃったけど…どうするの…」
赤「捨てるしか……あ、水風船にでもする？」
黄「あ、あほ！」
赤「あかんかぁ」
黄「絶対あかん！て、ていうか何で持ってんの…」
赤「ああ…」
話すか迷ったけれど、公園での情事を見られていたことは伏せて小瀧から御守りとして渡された旨を伝えると淳太はボンッと沸騰したみたいに一瞬で真っ赤になって「のんちゃん〜〜！」と唸りながらジタバタしたのちピタッと停止。水分量の多い瞳に捕らえられた。
赤「……なぁ、淳太」
黄「し、しげ…？」
赤「大丈夫。あれ使うようなことはせんから。」
黄「……」
赤「今日は使わへん。今日は。でもいずれ使わせて」
黄「……うん、ええよ」
赤「へへっ、淳太すき」
そっと耳元に手を伸ばして恥ずかしそうに伏せられていたりんごみたいに真っ赤に染まった顔をこちらに向かせてくちづける。舌を絡めるのは最近覚えた。
くちびる、頸筋、鎖骨──いまはここまで。
黄「……っ、しげ、ちょ、もっ…むり…ッ…」
そんな境界線もさ、こんな蕩けた表情にさらりと前髪を落として熱っぽい息を吐きながらくったりと体重を預けられたら今すぐにでもぴょんと飛び越えてしまいそう。ずっと前からピンッと張ったほっそーい糸でギリギリ支えられてて保たれてるのが不思議、みたいなくらいギリギリのとこにいる。
だから、飛び越える日も近いかな、なんて。
赤「……あ。」
御守りダメにしてもうたけど……どないしよ！！？
.
こたきおにいさんの手解きを受けます。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 227人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：26 | 作成日時：2022年2月11日 16時
