恋 愛 下 手-Ryousuke.Y

俺がいる ページ48

・









有「え、うま。なにこの卵焼き」









目を見開いて卵焼きを見つめる、









「ほんと？有岡くんのパンもおいしいよ」









有「名付けてありぱん…まん。」









あ、意味わかんねって笑う。

太陽の光に照らされる有岡くんの笑顔がすごく綺麗。









有「お弁当、Aちゃんが作ってるの？」









「うん、独り暮らしだからね」









有「え、そうだったの？」









初めて、人に話す。

有岡くんなら…いいかな。









「私ね、中学生の頃に親が交通事故で亡くなってるの。

親戚の家にも住んだりしてたんだけど、やっぱり…居心地悪くて。」









「私が一人になったのもちょうどそのころからかな。


友達が陰で自分の悪口を言ってるのを聞いて…
誰も信じられなくなった、誰にも頼れないって、









それからずっと一人。」









こんなに自分のことを話すのは初めてで、
有岡くんに引かれてしまうんじゃないかと思った。









でも、









有「辛かったね。









・









でももう一人なんかじゃないよ。

山田も知念もいるし、









何より俺がいるから。」









そう心が暖かくなるような優しい瞳で微笑んでくれた。









・

あぁやっぱり好き→←はんぶんこすれば

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す