3年A組 人質クラス3

人質１０４名 ページ7

須永｢なんで言ってくんなかったんだよ!!｣

『それは……ごめん…』

諏訪｢Aが思ってる友達って何？｣
『素直に甘えられる人達で、助け合える関係？』

水越｢ならなんで私たちに甘えてくれなかったの!?｣

『充分甘えたよ』

石倉｢ちげえだろ…白血病のことも足のことも妹のことも!!友達なら!!仲間なら!!言って欲しかったんだよ｣
中尾｢Aがやってるのは上辺だけの甘えじゃん？｣

『友達にどこまで言っていいのか分からなくて、中学の時みたいになったら嫌だし……足怪我してるから、、とか白血病だから、、妹さん亡くなったから、、って気を使われるのもイヤだった
ほんとに言わなかったのはごめんね』


柊｢笑うな｣

やめて。

柊｢作り笑顔ばっかするな｣
やめてって。

柊｢作り笑いして、壁作って、他人に甘えない
壊れかけてるって気づいてるのになんで逃げるんだ｣

『はぁ？
だったらどうすればいい訳？』
あーあ。作ってきた私が崩れいくのが自分でわかる

『笑わないと無愛想。愛想が悪い。つまらないって言わる。ニコニコ馬鹿みたいに笑顔作ってれば可愛がられる世の中になってんだよ!!!』

ちがう。

『壁作って他人に甘えない？当たり前だろ
他人に話して何が変わるのさ。家庭環境に他人が入ってきてそう簡単に変わるならいくらでも話したよ！ただの他人に何が出来るわけ？』

ちがう……
『壊れかけてるのに気づいてるって言ったけどこれをどうすればいいのよ!!
幻覚幻聴とかが始まったのはもう3年前からだし、作り笑顔はもっと前からやってる。いまさら戻して良いのかわかんなくて迷って迷って迷ってそのままなの
沢山の誹謗中傷を何年も何年も受けてきて壊れない方がおかしいでしょ』


柊｢違うだろ？
お前が今本当に言いたいことはなんだ｣









私が今本当に言いたいこと…









それは









『つらいよぉ……
たすけて』

これだ。





柊｢よく言えたな！
今まで頑張ってたぞ。お疲れさん。｣


私の中で何かが破けた音がした

人質１０５名→←人質１０３名

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す