桃黄2 ページ10
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朝が苦手な智洋。今日は日曜日で保育園が休みだし、可愛い寝顔は眺めているだけでも飽きないからたっぷり寝かせてあげたいのは山々なんやけど、生活リズムを崩すのもあまりよくないから心を鬼にしてとなりですやすや気持ちよさそうに眠っている智洋の肩をゆらゆらと揺する。
黄「ともー、おはよう、朝やで」
緑「うぅ〜…」
黄「とーもーくん起きひんの?」
緑「んーん゛」
鬱陶しそうに眉を寄せて煩わしさから逃れるようにお布団に深く潜ってもぞもぞ。きゅっと小さな手に裾を掴まれると同時にハートも鷲掴みされてしまう。可愛い。
黄「〜〜〜ちゃうちゃう!俺は鬼…俺は鬼や…!」
あぁ〜〜〜〜!でも可愛すぎる!天使!起こせへん!
桃「ともくん起きへん?」
黄「うん…ほんで、見てこれ」
桃「あら、淳太身動きとれへんのか」
黄「そう…やから起こさなあかんねんけど……」
桃「ええやん、今日はみんなでお寝坊しようや」
すでに起きてたのんちゃんは「俺も二度寝しーよおっ」とウキウキで布団に入り直し、ぎゅうとうしろから俺を抱きしめて首元に顔を埋める。
黄「こしょばいねんけど」
桃「俺は落ち着くで」
黄「ちょお…ほんまに動けへんから離れてや」
桃「んぅー……・・」
黄「え、待って、まさかもう寝たん!?」
そうだった。うちに来てから早起きを心掛けてがんばっているから忘れていたけどのんちゃんも朝が苦手だった。
黄「のーんちゃん、そろそろ起きてや」
桃「ゔゔー」
のんちゃんが二度寝をして15分ほど、ともはすんなり起きたけどのんちゃんは目を閉じたまま手探りでとなりに座っている俺の腰に腕を巻きつけて擦り寄って、そのまま膝枕で惰眠を貪ろうとしている。
黄「あかんわ、とも、のんちゃん起こしたって」
緑「のんちゃんおちてぇ!」
桃「ゔうー…まだねるぅ…」
緑「のんちゃんっ!……ぱーぱぁ」
黄「ほんま寝坊助さんやなあ…ともおいで」
緑「ん」
桃「ぐえぁ」
可愛いおしりの下敷きにされてカエルが潰れたみたいな声をあげて、ともとポジションを取り合っているのんちゃんはとってもたのしそう。ともも「やーだ!」とは言ってるけど笑顔。
黄「なかよし兄弟やん」
桃「こら淳太。ちゃうやろ!パパやし!」
黄「はいはい」
緑「のんちゃんそっち、ともくんこっちね」
桃「ん、はぁーい」
しかもあれや、ともがお兄ちゃんの兄弟や。
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作者名:26 | 作成日時:2022年12月24日 0時