緑黄１０ ページ7
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先月わが家の男前たちがもらってきた大量のチョコがやっと片付いたと思ったら今度は大量のお返しの用意に追われる。ともと照史は俺以外のお返しは俺に丸投げやからちびふたりを連れてバラエティショップや雑貨屋巡りをするのが恒例化してきた。
黄「むずかしいなぁ…」
ともは店舗ごとに個包装のお菓子、だいとのんちゃんは可愛いこんぺいとうを見つけてだいぶ飽きてきてたふたりに確認すれば「それでいい」と一応即決したけど問題は年頃の照史。中３の女の子が喜ぶものなんてわからんって。
親「こんなんもあるよ、どう？」
子「なんだっていいよ」
店内にはたくさん照史くらいの男の子がお母さんを連れてお返しを選んでいて、母親と買い物してるとこなんて見られたくないからとっとと決めてはやく帰りたいのにお母さんのほうがたのしくなっちゃって色々見始めててイライラソワソワしてるけどお金払ってくれるのはお母さんだから文句も言えない思春期男子が可愛い！
照史も──いや、あの子も思春期男子やけど達観してるとこあるからな…照史からお返しのオーダーとして唯一言われたのが「変に期待させたないから凝ったもんとか勘違いするもんはやめてな」やもん。人生何回目よ。
黄「定番やけどこれでええか……よしっ、もう帰るけどだいとのんちゃん何か買うものある？」
赤「うーん」
桃「んぅー」
黄「ん？あっち気になるん？」
赤「ちょっと待ってて。のぞむ、いこ」
ちらちらとふたりの視線は同じほうに向いていて、不思議に思っているとめずらしく手を繋いだふたりがてけてけと視線の先に走っていき、棚から商品を手に取ってもどってきた。
黄「これほしかったん？」
桃「うん」
黄「１個やけどええの？」
赤「うん、じゅんたのやから」
黄「…あ、だいとのんちゃんからお返し？」
赤桃「うんっ！」
いうてお金出すのは俺やけど、俺が商品を選んでる間にふたりでこれあげたら俺が喜ぶかな？とか考えてたと思うと嬉しくてたまらない。
黄「──はい。これはバレンタインにおいしいチョコをくれただいとのんちゃんに俺からお返し」
桃「わぁー！じゅんたありがと！」
黄「だいちゃんもらってくれへんの？」
赤「…もらったげる…ありがと」
自分はガンガンくるのに俺から動くと照れるヤツ。
ともと照史にも渡して。ふたりからももらって。
ともの金額にちょっと引いた。
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作者名：26 | 作成日時：2022年12月24日 0時
