紫黄７ ページ6
紫黄ん家の赤黄の青目線
しげとは家が近所で親同士の交流があったから保育園や学校でもなんとなくふたりで一緒におったし、同じクラスになることが多くて腐れ縁やぁ〜言うて笑ってたけどまさか高校まで同じとこに行くなんて。
赤「また流星おるやん」
青「俺は元々ここ志望校にしてたんや！」
赤「そうやっけ？」
青「おん、そうや」
赤「はあ〜…なんであっちは７時間やねん」
青「俺らみたいなアホとはちゃうねんて」
元々しげは特にやりたいこともないから自分の学力で努力せんでも入れる高校を漠然と志望していたけど、２年の終わりにおこなった進路調査で淳太の志望校を聞いた瞬間にしげの志望校がきまった──別の高校を薦めてくる担任を無視して必死に勉強をして着実に成績をあげながら積極的に学校行事に参加して内申点もあげて無事合格。
赤『これで淳太と放課後デートできる〜！』
と大喜びしたのも束の間、特進クラスの淳太は月〜木曜日は７時間授業と一般クラスの俺らより授業数が多い。
青「帰ったらええやん」
赤「は？無理。俺は淳太と帰んねん！」
毎日ブーブー文句をこぼしながらも学校からチャリですぐの本屋で暇をつぶして淳太を待つしげを健気に思うと同時に強すぎる淳太への愛が怖かったりする。
青「お前ら付き合ってどれぐらい？」
赤「んあ〜…中１の冬やから２年ちょい、か？」
青「あれ？そんなもん？もっと長いかと思った」
赤「あ？なんやねん！これから長なってくわ！」
小４で「なかまくんが気になる」とまっかな顔で言うてきてから現在に至るまで嫌っちゅうほど惚気話を聞かされてきた俺からしたら２年では収まりきらない。
赤「そろそろ淳太来るやろうし買ってこよ〜！」
週刊誌を立ち読みしている間にパパッと買い物を済ませたしげは購入品を抱きしめて鼻唄混じりに軽くスキップしてごきげんにもどってきた。
青「何買うたん？」
赤「え、ゼクシィやけど」
青「うわ浮かれてんなぁ」
大学卒業したらすぐにでも結婚するんだとか。ほんで最近一緒に派遣のアルバイトをはじめたしげはバイト代の半分を結婚資金として貯めているらしい──つきあっては別れるを短期間でくりかえしているまわりを見てると２年続くってこの年齢やったらすごいことかもしらん。しかもこいつらいまだにどきどきしてるし、ほんまにずっと一緒におりそう。だからって結婚て！とツッコミたくならんこともないけど。
青「俺も御祝儀代貯めとかな」
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作者名：26 | 作成日時：2022年12月24日 0時
