赤井家長女は罪に飲まれる【名探偵コナン】 (ページ6)

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彼女は何かに怯えたページ6

しばらくすると足音は止まった。恐らく音的には2人。そう思いそちらを見ながら私はゆっくりと立ち上がった。

それとほぼ同時にｶﾞﾁｬｯと軽い扉が開いた。

そこには眼鏡をかけた少年と、白衣を着た太めの男性がいた。

私が立ってるのを見るがいなや驚いたような顔をしていた。そりゃそうだ。昨晩血だらけで倒れてた女が今は元気に立ってるんだから。

私が逆の立場なら多少なりとも驚くだろう。

男性『これはいかん。大怪我をしていたんじゃ。傷口が…』

『問題ないです。治りました』

男性『いや、しかし…』

『手当ありがとうございました。気が向いたらお返しします。』

それでは。といい私はその場を立ち去ろうとした。その時不意に後ろに軽い力で引っ張られた感覚があった。

『…なんですか。』

後ろを振り向くと少年が私の血なまぐさい袖口を掴んでいた。男性の方かと思ったがまさかの少年。

最近の子供は警戒心が強いと聞いたけど意外と無いのか？よく分からないけど。

少年『ねぇ』

その少年はなにか企んでいるような顔をした。あぁ、まずいこれは。

『………なに？』

危険だ。

脳が何となく打開策を考え始めてる。別に恐れることは無いはず。ただの少年のはずだから。

身の毛がよだつとはこのことなのだろうか？よく分からない。恐怖？不安？いや違う。見られたくもないようなそんなバケ皮を剥がされてしまうような

そんな感覚。

というかこの顔は少年なのか？実は大人だったり。いや有り得ないか。

すると少年は後ろに隠していた手を私の方に差し出した。

あぁ、やっぱり。嫌な予感が当たった。少年の手に乗っていたのは正しく私が探していたものだ。どう弁解しようか。おもちゃ？いや多分おもちゃでは無いことをこの少年は知っている。

ただの小学生くらいの少年が分かるはずがないと思っていても何となく何故か思ってしまう。

理由は分からない。

ただ、事情を言ってしまうのも私が嫌だ。というか後ろの男性は何も言わず真剣な顔をしている。

つか普通男性が持つべきものでは無いのか？？？そんなことを考えながら少年を再度見つめるとまた笑顔をこちらに向けた。

少年『お兄さん。忘れ物だよ？』
『いや、私女な』

弁解より先にツッコミが入った。