彼女は思い出した ページ14
しばらくすればここの会社の社員やらが集っていた。
呼んでもいないのに。
「なんだなんだー?」
来なくていいのに。
「あの部署の部長が殺されたって」
誰が漏らしたの?
「まじかぁ〜」
楽しそうね。
「あの人が殺したのかな?」
冤罪。
『…はぁ…。』
人の死を見て楽しそうにスマホを傾けるその姿は酷く醜く見えた。
ちらっと表情を見れば何人かは笑っていた。
不気味。楽しそうに笑ってるのが不気味とかじゃない。
あいつと何となく似てる…から?
だからそう思ったのだろうか。分からない。今はそれよりも、
自分が捕まらなければそれでいい。
『早く犯人捕まえれないかな…』
小さく吐き捨てた言葉は駆けつけた警察の声で見事にかき消された。
見ればあの時あった博士のような人と同じ体型の男性と細身の男性、高校生くらいの女性、何となく見覚えがある男性
そして
『…な、んで…?』
今朝あったあの少年がいた。
少年『あれ?…ねぇ、なんでここにいるの???』
『なんでって…ここが私の職場だから?』
少年『え!?本当に企業に勤めてたの!?』
こいつは私をなんだと思ってんだよ。失礼すぎるだろ。
まぁ、あんなもの持ってるんだからそう思われても仕方が無いか。
にしても厄介だな。警察と一緒に来たんだから警察と知り合いなのだろう。
…なんで?
この少年何者なんだろうか。不良…ではなさそうだしな…
…
『あ…分かった…』
細身の警察『え?』
『毛利小五郎だ。』
ずっとモヤモヤしてたんだよな。
初対面のはずなのに見たことあるって変だなって思ってたし。
それにこの少年が毛利小五郎の子供なら警察と知り合いなのも辻褄が合う。
…私の拳銃のこと言ってないよな…??
死体の目の前でそんな物騒なこと考えてる私はこの中で誰よりも怪しい気がしてきた。やめよう。これで顔や言動に出てしまえば
計画が全て消えてしまう。
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作者名:WR x他1人 | 作成日時:2021年1月31日 19時