【SVT】ひとつ会社のなか

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私の手からバサバサバサと
書類が散っていった。


WZ「ちょ、これ大事なんじゃねぇの？」

「あ、ご、ごめん」

WZ「何、動揺？(笑)」

「…んなまさか。
そもそも、殆ど話さなかったし
今日久々に会ったの」

JN「あっそうなんだ？
ほら、漫画とかで幼馴染がずっと好きでーとか
あるからさ(笑)」

「あ、あぁ、なるほどね」


ジュナの突拍子もない質問で
更には何の意味も持ってない事を
理解して安心した。

落ちた書類を拾うのにしゃがんでいたら
目の前に一枚の書類と大きな手。


「ありがとう、スニョア」


受け取ろうとした書類から
手が離れると思ったから引っ張っても
その大きな手は離れなくて


「…スニョア？」

HS「もう、泣くなよ」

「え？」

HS「ほら、これで全部だろ？
あんまり長居してるとまた怒られるよ(笑)」

WN「そうだな」

WZ「そろそろ電話が鳴る…ほら(笑)」


ジフナは預言者か何かなのかと思うよ。

はい、人事部ですって出た言葉の次には


WZ「今、出ましたよ」


ニヤッと笑ってこっち見たから


「やばいじゃん、戻らなきゃ」

JN「頑張れー(笑)」


必要な書類をジュナから受け取って
声を出さない様に手を振って人事部を出た。

静かなオフィスに響くヒールの音。


「もう、恋なんてしたくないっつーの…」


ため息をつきながら部署に戻りながら
携帯で時刻を確認すると後少しで退勤。

まぁ、定時で帰れる人はね。

携帯を仕舞おうとしたとき


「…また」


今、1番見たくない番号からの着信。

消せば良いのに。

出なければ良いのに。


「…もしもし」


私はその電話に出る。

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