独り少女の小さな恋物語 （花より男子）

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司を殴った。




そんな牧野に 俺は恋した。





最初はうざかったし
正直俺の場所をとられた気分だったけど


気がついたら 俺は 牧野に恋をしてた。





でも 俺がかなうことはなかった。





　牧野は結局いつだって 見てるのは 司だ。



　
「・・・・・・・・はぁ・・」


小さくため息をついた。




牧野のことは 今は諦めようと思っている。


またチャンスがくるまで ゆっくり待ってようと
今は そう思える。



俺は久しぶりに 非常階段にいった。





★






「〜・・・〜・・・」



　透き通るような きれいな声が 聞こえてきた。



思ったより その声は 俺の近くにあった。



顔の上にかぶせていた 本をそっとどける




ため息をついて
階段をのぼると

１人の女がいた。






牧野みたいに
叫んだりはしていなかった。







そのかわりに


きれいな歌声が聞こえてきた。




「・・・・・・・・・・・・あのさ・・」




俺がそういうと その人は
すぐ気づいたのか

パッと 俺のほうに振り返った。


「ッ・・・・。」


　相当恥ずかしかったのだろうか。


タオルで口元を隠している。



　まぁ、 歌とかのことはどうでもいい。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ここさ。 俺の場所だから。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・ぇ？」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・邪魔しないでくれる？」



「・・・・・・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・・歌うのは 別の場所でも できるでしょ？」



「・・・・す・・・すみませ・・ん・・」


ボソッとつぶやいて

その女は 帰っていった。





牧野はいいけど。



それ以外のやつを
此処にいれたくなかった。




邪魔 されたくなかった。




結局俺は 牧野のこと 諦めきれてないんだと
改めて自覚した。



「・・・・・・・・・・・・・・・・あれ？・・」



そういえばさっきの子。




俺が前にすこし気になった ターゲットだった子 だっけ・・？

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