ラブバケ！！２ (ページ8)

今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:8,082 hit

Vacation : 58 ページ8

＊＊

「ねえ廉！花火の時間だよ！早く行こう！」

あれから楽しくて子供のようにはしゃいだ。
この花火大会は規模が大きくて有名だから本当に楽しみ！

小さい頃はよく家族と見にきてたけど、もう全然来てなかったからな…

「おい、どこ行くねん」

「え？なんで、こっちじゃん」

「いいからついてこい」

腕を引っ張られて見たこともないようなところにズカズカ進んでいく

「ねえ廉、ここどこ？」

「ええからええから」

やっとで着いたのは花火を見るような場所とはかけ離れたような草むらで、本当にここから花火が見えるのか心配

「自信あるから、ここ」

空を見つめたまま話す廉を見ると、ここから見える花火を早く見たくて、楽しみになって

ワクワクした気持ちでいると
信じられないほど大きな花火がドンッと音を立てて夜空にあがった。

「うわあ…綺麗……！」

記憶のなかにある花火よりもどんなものよりも綺麗で、数ヶ月前に引っ越して来た廉がどうやってこの場所を見つけたのか

そう感じるほど大きく、綺麗で。

「凄い！スゴイね、廉！」

息を呑むほど綺麗な横顔。
もう何回も見てるはずなのに、さっきまでのはしゃいでる私とは打って変わって言葉を発せなかった。

「やり残したこと……ケジメ、つけてきた」

「え？」

「終わりにしてきたで」

''ラストの花火！皆さんで見届けましょう！''

そんなアナウンスとは裏腹に私達は体を向け合う

「A、遅くなったけど」

「好き」

その瞬間大きな花火が上がって

触れ合った唇と濡れた頬を感じているのは
多分、うんって言った証拠なんだと思う。

「遅くなってごめん」

「うん、遅い」

「俺が…幸せにしたい」

もう一度、唇が触れた

＊＊