【まふまふ】拾った犬が人間になった件について (ページ11)

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☆ ページ11

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「しぬ、って、どういう意味なの…… 」

困惑している私を他所に、少し悲しそうに笑いながらそのままの意味だよと返すまふ。そのままの意味なんて言われても、意味が分からない。まふが？しぬ？また？目の前に現れてきてくれたかと思えば、またいなくなるなんて、意味がわからない。

「なんで…… 」
「分からない、けどまあ神様は意地悪だからね。仕方ないよ」
「なんでまた居なくなっちゃうの、やだよ」
「ぼくも嫌だよ。やっとこうしてAちゃんと話すことができたのに、またばいばいなんて」

でもね、とまふは言葉を続ける。

「ぼく、信じてるよ。また、Aちゃんとこうして出会えるって。だって、今回もこうしてまた出会えたんだし、さ」
「また出会えるとしても、いやだよ、なんで…… 」

ぼろぼろと涙が溢れ出す。もういやだ、これだからペットは嫌なんだ。私を置いて私より先に旅立っていってしまうから。まふのいる日常が当たり前になった私にはもうまふがいない間どうやって暮らしていたか思い出せない。

「ぼくも、しにたくないんだよ。ほんとうに。……でも、ごめんね、身体がそろそろ限界かも」

そんな事言うまふは、目に涙を溜めていた。

「 Aちゃん、ごめんね」
「 ……いやだ、ほんとうに、いやだ」

必死にいやだと引き止めてもごめんねしか言わないまふ。もうどうにもならないことなんて分かっているのに、まだ私を置いていかないでほしいなんて思ってしまっている。もうだめだ、私はもうまふがいないと生きていけないというのに。

「 ……本当は何も言わずにこのまま消えるつもりだったんだけどね、どうしても伝えたいことがあって」
「ぼくの最期の話、聞いてくれる？」

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