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「こんにちは」
「あ……」
「拓弥、もう少しかかるって」
カタンと小さく音を立てて椅子を引き、私の隣に腰を下ろした小笠原くん。
せっかく練習がおやすみなのに、拓弥くんは数学の補習に引っかかったらしい。
教室でひとり暇をもてましていたところにやってきたのが、彼だった。
「拓弥くんと小笠原くんって、昔から仲良いの？」
「ああ、うん。そうだよ。中学からの同級生」
彼と話をするのは、あの花火大会以来で。
それでもすらすらと言葉を紡ぐことが出来るのは、やっぱり彼の人柄があってこそ。
ニコニコと可愛らしい笑顔を浮かべ、タイミングよく聞こえる相槌。ちょっとオーバーなリアクションをしてみたり。
小笠原くんと話していると、自分が話上手になれた気分になって、ついつい喋りすぎちゃう。
拓弥くんは小さな頃からサッカーをしていた。
とにかく足が速くて、体育祭では毎回リレーのアンカー。
でも勉強は昔から苦手だったかな。
弟がひとりいる。顔がそっくりだから見たらビックリするよ。
気が利いて周りをよく見ているから、本人が無愛想でも自然と人が寄ってくる。
女の子もたくさん近づいてきたけど、特に嬉しそうじゃなかった。
友達も恋人も、来るもの拒まず、去るもの追わずって感じ。
告られて振られるから、拓弥もわりと飽き飽きしてたよ。
小笠原くんが教えてくれる、私の知らない拓弥くんがたくさん。
拓弥くんに彼女がいたことは知っていたからショックではないけれど、単純にどんな人だったのかなって気になる。
尋ねる勇気はないけれど。
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ちよこ(プロフ) - 草村 みゆさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると、書いていてよかったなあと思えます(; ;) 嬉しいです(; ;) 気まぐれな更新が続くかと思われますが、今後ともお付き合いくださると嬉しいです！ (2017年10月9日 23時) (
レス) id: 96b79ece7b (このIDを非表示/違反報告)
草村 みゆ(プロフ) - この話すごく好きです！ 続きも楽しみにしてます＼(^o^)／ (2017年10月1日 17時) (レス) id: d19d8cf885 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちよこ | 作成日時：2017年8月16日 19時
