七草の双子の妹は最強でした

第七話 ページ11

摩利が出かけた後、真由理は静かに外を眺める。
わいわいと騒ぐ声が耳に届く。
[二年て早いものね…]
と、もうすぐ卒業する気分になる。
自分の進路先はもう決まっている。
大学へそのまま進学。
真由美の進路も決まっていて、二人そろっていくことになる。
受験勉強をしなきゃいけない。
真由理は大きくため息をついた。
それに気づいた深雪は真由理のところへくる。
深「どこかお気分が悪いのですか？」
『んーん、へーき』
ニコッと、静かに笑う。
それでも、真由理の作り笑いに気づいた深雪は、一層心配そうな顔をする。
あずさも、心配そうな色を浮かべる。
ここにいるのは後輩たちだけ。
[もう、なに後輩を心配させてるのよ…]
自分の情けなさに心の中で小さくため息をつく。
『私がため息をついた理由…言わなきゃダメかな？』
深「いえ…」
深雪はためらいがちにうつむく。
あずさも仕事をする手を止める。
『教えてあげられないことでないから言うね？』
今度は窓の向こう側にいる桜を見て、真由理は寂しそうに笑う。
『卒業はまだ早いのに、卒業生の気分になるのよね…』
あ「その分を楽しんだら良いじゃないでしょうか？」
『そうよね…。アリガト、みんな大好きっ！』
今度はひまわりのような笑みを浮かべた。
深雪はその様子を見たのか、安心して照れ笑いを浮かべた。

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