好きだけど、好きじゃない。【安室透】part2

愛してる7 ページ7

「それじゃあ、行ってきますね」


「行ってらっしゃい」


玄関でキスをする。


新婚みたいな生活に満足中のAです。


私は、安室さんより早く家を出る。


そして、いつも通り歩いて職場へと向かう。


体型を維持するため、少しでも歩かなきゃだからね。





忘れた頃にやってくる。


その言葉がお似合いの2人組ご登場です。


「あ！Aさん！」


「おお、この前のねーちゃんやないか。何や、このカフェで働いてたんか」


そうです。平次君と和葉ちゃんです。


まさか、開店して1時間後に来る客がこの2人だとは思わなかったよ……。


「いらっしゃいませ。お好きなお席にどうぞ」


それから、注文を取って、2人が会計を終わらせて……。


「後、ちょっとこのねーちゃん借りるで」


「え」


飲み物を届けた帰りに、平次君に腕を掴まれた。


「す、すぐに帰ります！」


そういうと、曖昧な返事を返した店長。


あぁ、申し訳ない……。


「何？」


お店出てすぐにある空き地に連れてこられた私。


「おう、ねーちゃん。『工藤新一』って、知っとるか？」


「工藤新一」……？なんでそんな事……。


「知ってるけど……あの、東の名探偵でしょ？最近はあまり聞かないけど。どうして？」


「なんでおらんくなったか分かるか？」


「さあ？ほかの難事件にでも首突っ込んでるんじゃないの？」


とりあえず、早く戻らないと。給料が……！


「……そうか。悪かったな。じゃ」


それだけ言うと、和葉ちゃんを連れて帰っていった。


……なんだったんだろう？

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