好きだけど、好きじゃない。【安室透】part2

愛してる17 ページ17

あれから1年が経過した。


未だに安室さんを忘れられず、恋人ができていない。


コナンのアニメを見て、安室さんが出ていると、つい涙が溢れてきてしまう。


おかしいよね。アニメ見て泣くだなんて。


でも、やっぱり忘れられなくて。


もう違う次元の人だなんて、認めたくなくて。


あの日夢だと思ってたけど、カバンについていた、デートの時にお揃いで買ったキーホルダー。


アニメの中の安室さんも付けていた。


お店には売ってなくて、友達にどこで買ったか聞かれたけど、全部覚えてないでごまかした。


夢じゃなかったんだ。


私達、ちゃんと付き合ってたんだ。


神様は意地悪だなぁ。


「ははっ……」


口から、乾いた笑いが漏れた。


涙がリモコンを持っている手の甲に落ちて、溜りを作る。


「ヒック……安室さんっ……会いたいよっ……」


安室さんはどうしているんだろう。


もう、私のことを忘れてたり？


そんなの、嫌だよっ！


「……忘れないで……っ！」


安室さんの温もりにっ、触れたい……っ！

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