夏のオワリに咲く花 (ページ36)

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蓮「ほっぺた痛くない？」

『大丈夫だって』

学園祭当日、蓮は私にそればっかり聞いてきた。

浅い傷で済んだけど、頬にはガーゼが張ってあった。

蓮は学園祭休む気でいたらしいけど、私が心配で出てきたらしい。

だから、私はちょっとだけ今回の出来事に感謝しちゃってた。

蓮は苦手な人混みも文句言わずに私についてきてくれて、お化け屋敷にも一緒に入ってくれた。

入る前に「怖いでしょ？手繋いどきな」そう言って入った蓮は、強がってたけど、出てくるまでずっと蓮は私の手を痛いくらいに握りしめてた。

『蓮手握るの強すぎ！怖いの蓮の方じゃん』

蓮「いや、舐めてたわ」

そのあとはコスプレ喫茶の私たちの担当だ。

私はメイドで、蓮はウェイターのコスプレ。

蓮は身長が高いからすごく似合ってて

『蓮かっこいい！すんごい似合ってる』

蓮「Aのはスカート短すぎるし、化粧濃すぎ。」

普通のメイドよりかは少し丈を眺めにしてあったけど蓮はそれが気に入らないらしく少し拗ねてた。

接客中はずっと私についてきてて、自分の仕事をしない蓮

『蓮、自分の仕事してよ。』

蓮「誰かに絡まれないように見張ってんの」

そのあとは、卒業アルバム用に撮影しに来る広報部に写真を撮ってもらった。

蓮は乗り気じゃなかったけど、どうしても形に残るものが欲しくて無理やり映ってもらった。

その写真は、蓮のほっぺにガーゼを付けて私とお揃い。それを見て蓮が笑ってるすごく自然で素敵な写真だった。