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あの日から5日が経った。
照は必ず帰ってくる。そう信じてた。ふっかもさっくんもきっとそう。
仕事終わりに携帯を開くとふっかから不在着信が2件入っていた。
折り返すと
『もしもし』
辰「A。今からここ来れる?」
『今から?』
辰「照から連絡あった。」
『え、』
辰「急がなくていいから。ゆっくり来いよ」
それだけ言って電話は切れた。
私は電車を乗り継いでSnowまで向かった。
『ふっかっ、』
私はどこか安心してたのかもしれない。
照が無事でよかった。照の声が聞きたい。早く聞きたい。
だけど、ふっかの表情はそんな私は現実に引き戻した。
『ふっか、?』
辰「あいつから今日店に電話があった。」
『うん。』
もう既に泣きそうなのはなんで?
まだ何も言われてないのに。
辰「ごめん、Aを頼んだ。って」
なんでふっかが泣いてんの?私より先に泣かないでよ。
頭の中は冷静なのに、声が出ない。涙がこぼれる感覚はあるのに手は動かない。
辰「Aごめん。俺、あいつが生きてるだけでほっとしたんだよ。」
そんなの私だってそうだ。
辰「俺が、お前に照のこと待っててくれって言ったばっかりに、こんな思いさせて、、」
『違う、、。私は、、私の意志で、私が、照を待ちたかった。だから、、』
何が言いたいのかも何を言ったらふっかを慰められるのかも、頭は冷静なのに全然分からない。
泣いてるふっかはずっと私に謝ってて、だけど私にふっかを責める理由はない。
なのに、「大丈夫だよ。気にしないで」その一言が言えない。
苦しくて、苦しくて苦しくて、
私はSnowを出て走った。
どこまでも照を探した。
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作者名:o r | 作成日時:2020年7月22日 15時