儚い恋 (ページ37)

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Aに言われて今まで溜まってた思いが爆発するように溢れ出す。

「お前に俺の気持ちわかるわけ？俺がどんな気持ちでいままで努力してきたか。」

『わかる訳ないじゃん！でも努力してる北斗は昔から知ってるよ？』

「昔の話だろ？今とは訳が違うんだよ。後輩がデビューして、一緒にグループ組んでたやつらもデビューして、最初は焦ってたよ。でももう無理だって気づいたんだよ。無駄な努力だって気づいたんだよ」

『それでも辞めないのは諦めきれてないからでしょ？好きだからやめないんじゃないの？』

「さっきから聞いてたらなに？お前は俺のなんなの？Aにそんなこと言われる筋合いないから」

『図星なんでしょ？だからそうやって逃げるんだよ。そんなにいやならジャニーズなんてやめればいいじゃん』

自分ではもうあきらめたそう思っていたけれどAに言われたこの言葉がなぜか心に刺さった。
そして、自分の夢を叶えて教師になったであろうAの事が憎くて仕方なくなった。

「は？まじなんなの？穂乃花だったらそんなこと絶対言わないわ。こんな俺でも応援してくれる」

穂乃花はこんな俺でも応援して支えてくれる。
穂乃花といれば、俺は何も失うものがない。
穂乃花だったら、
今まで言い返してきていたはずのAは今までの勢いが嘘のように静かに俺をにらんでいた。そして、

「あきれてんだろ？こんなことならあの時俺と付き合っとけば良かったって思ってる？」

ﾊﾟﾁﾝｯ

「いった。。」

Aは泣きながら。

『ごめん。私が悪いのに。』

謝ってきた。