儚い恋 (ページ33)

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北斗 side

収録が終わって携帯見たら穂乃花から熱が出たってLINEが入ってた。

大丈夫とは言ってるけどきっと相当きついはず。
穂乃花の事だから多分ご飯も食べてないいんだろう。

今日は仕事はお昼までだからお昼から穂乃花の家に行こうと思うけど電話してもLINEしても全く返信がない。

いつもは寝てても電話の音とかで起きるんだけどな。

まぁ、合鍵は持ってるから行ってみよう。

合鍵で開けて部屋に入るけど誰か来てるのかな。
穂乃花のじゃない靴があった。

そっと部屋に入ると、一人の女性が不審なめでこっちを向いて立っていた。

俺は言葉が出ずに呆然と立ち尽くしていた。

目の前にいるのはどこかで見たことのある女性。
何年か前までは毎日顔を合わせていた人。でもどこか少し違って。
前よりもすごく大人で。

『え…北斗？』

沈黙を破ったのはその女性だった。

「なん、でいるんだよ」

『北斗こそなんでいるの？』
そう聞くAの顔は少し険しくて、どこか冷静さを失っていた。

「俺が先に質問してるんだけど？」

『この状況で、、そんな、冷静に答えられないよ！』

「しー！穂乃花が起きちゃうから。大きい声出さないで」

『穂乃花？どういうこと？』

とっさに目をそらしてしまった。
ここじゃAがおかしくなっちゃいそうだ

「とりあえず、俺の家行くぞ」

そう言って俺の家にAを連れてきた。