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お祝いの食事会は親たちの飲み会になっていた。
『ほんとあの3人仲いいよね。』
私たちは2人でソファに座ってテレビを見ていた。
「なぁ、A。ちょっと散歩しない?星見に行こうよ」
『いいね。』
そう言ってふたりで外に出た。
近くの広場はあかりもなく星が綺麗に見えるところだった。
『懐かしいね!昔よく二人でここに星見に来てたよね!!うわぁ、綺麗だなぁ』
「A。寂しい?」
『え?なに?急に(笑)』
なんて笑ったけど北斗の顔はいつになく真剣で
「俺ね、楽しみなんだよ。東京行って、やっと夢だけに集中できるから自分試すじゃないけど、実力が知れるから。」
『うん。』
「でもやっぱ不安。今までは咲とか智也とか、お前とか、周りに絶対信用してもいい人いたけど、俺不器用だから周りから人がいなくなっちゃうんじゃないかとか考えちゃってさ」
『大丈夫。』
「え?」
『大丈夫だよ北斗なら。私が言うんだから間違いない!北斗はありのままでも大丈夫。』
「なんでそう思うの?」
『北斗は人もことちゃんと見てるから、それをわかってくれる仲間が絶対にできる。北斗はそういう人をちゃんと大事にできる。だから大丈夫だよ。それに北斗は夢のことになるとすごく生き生きしてるよ?夢のこと話してる北斗が一番輝いてる。だから同じ夢持った人と一緒だったら北斗はもっと成長できる。』
「お前、、何様だよ。」
『っな!今の言葉返して!!せっかく真剣に応えたのに…』
「あー!なんか元気出た。お前の大丈夫は世界一元気になれるわ」
『下げて上げられるの慣れてない。いっつも下げっぱなしだから』
「Aの夢ってないの?」
『私の夢?んー、まだなんも考えられないなぁ。強いていうなら平凡に暮らしたい。』
「なんだよその平凡な夢は、結婚とか色々あるだろ?」
『まぁ、いずれは結婚したいけどまだそんなこと考えられないし』
『あ!!!!わかった私の夢!』
「なに?」
『北斗がデビューして、歌も踊りもお芝居もできてみんなに夢与えられるようになる!』
「それ俺の夢じゃん」
『うん!北斗の夢は私の夢だから。』
北斗の夢は私の夢。
あの時からずっと。
好きじゃないわけない。ずっと北斗のことが好きだ。
でも、私だってバカじゃないからどうすればいいかなんてよく分かってる。
背中を押してあげること。そして私は私で幸せにならなきゃ。
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作者名:o r | 作成日時:2019年9月19日 14時