二十七話 ページ27
Aside
今日は朝から散々だった。
お母さんは二日酔いのせいで不機嫌だったし、私の顔も朝からむくんでいて、あまり機嫌がよろしくなかった。
不機嫌なまま学校に向かってると、後ろから走ってくる足音が聞こえて。
ころん「(名前!!)」
私の名前が呼ばれた。
正直、何故今なんだ、と思った。
こんな不機嫌な自分は、今きっとブサイクなんだろう。
そんな姿を、他人に見せたくない。
できるだけ、笑顔で。
私は振り返って、友人に挨拶をした。
『あ…ころん! おはよう』
ころん「おはよー! 今日も早いねー」
…取り敢えず、バレていないようで良かった。
『ころんも早いね』
ころん「んー、僕はAに会いたかっただけー!」
『ふふ、なにそれ』
案外、見た目に寄らず人懐っこいのか。
出会ってまだあまり経っていないのに、肩を組まれた
なんだか犬みたいだったし、嫌ではなかったので、振り払おうとしなかった。
このままころんと学校に行くことになり、一緒に歩いていると…
校門に見覚えのある顔が一人、立っていた。
…その子は、小学校の頃の、元友達で。
小学校の頃のこの子は、だいぶわがままな性格で、人のことを考えないような子だったから、私は疲れると思って、私から距離を置こう、と言い出した事があった。
その日以来、その子は私をいじめるようになって。
可愛いいじめだったけどね。
悪口を言われたくらいで、その後は何もされなかった。
でも、正直その子には幻滅していた。あれだけ好きだと言っていたのは、すぐに壊れるものなんだな、と。
呆れてものも言えなかった。
引っ越してからもう会わなかったのに、…まさか、こんな所で会うとは…思ってもいなかった。
その子はころんを見て、目を輝かせて。
ころんに用があるみたい。
私は関係なかったから、早く立ち去りたかったのに。
でも、そう簡単に上手くは行かない。
…あっちが、よくやく私が誰だか気づいたみたいで。
『…なんで、美奈がいるの…』
美奈「え…?A…?」
私もあっちも、驚いているのは一緒みたい。
ころん「…? どゆこと? 知り合い?」
『…うん、小学校の頃の…元、友達…』
私がそう言うと、ころんは驚いていた。
その子…美奈は、私ところんが話しているのが気に食わなかったのか、こちらを睨む目付きがどんどん鋭くなっていったのがわかった。
…はぁ、なんで…
なんで朝から、こんな思いしなきゃいけないの…
147人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あじゅき(プロフ) - リンさんコメントありがとうございます!!そう言っていただき、私も嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2021年10月24日 23時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
リン - このお話好きなので、書き方が好きなので、新しいお話読めて嬉しいです!遅れましたらが、初コメひつれいしました。頑張ってください! (2021年10月24日 22時) (レス) id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
リン - あ (2021年10月24日 22時) (レス) @page40 id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
あじゅき(プロフ) - さところさん、コメントありがとうございます!そうですねー、醜形恐怖症とは、外見上の欠点にとらわれること、でしょうか。外見での些細なことが気になり、生活に支障をきたしてしまう、という事です。わかりにくくてすみません、、これからもよろしくお願いします! (2021年10月24日 19時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
さところ - めちゃくちゃ面白いです‼︎醜形恐怖症って何ですか?よければ教えてください。あと言い忘れてました、はじめまして。これから頑張ってください‼︎ (2021年10月23日 22時) (レス) @page24 id: 6a3452bb65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あじゅき | 作成日時:2021年10月14日 21時