ミルクティー【青】

一話 ページ1

ころんside


ガヤガヤ


いつも通りの騒がしい教室の中、僕はクラスメイトと一緒に話をしていた。


「なぁころん、今日転校生来るの知ってたか？」

ころん「え、知らない」

「まじで？女子らしいよ。もしかしたら好きになっちゃったり〜！なーんて笑」

ころん「あっそ」


そんなのどうでもいいし。転校生が来たとて、僕には関係ない。


「相変わらずだなお前も。もっと周りの興味もてよ」

ころん「余計なお世話だよ｣

「そんなんじゃ彼女どころか恋愛もできねーぞ」


お前らみたいなやつがいるから周りに興味持てないんだよ、ばぁーか。


…まぁ、その通りだから、これ以上は反論できないけど…


確かに僕はこのクラスで浮いてる方だとは思うし、人とろくに喋ったことが無いかもしれない。


でも、それでいいし、人とはなるべく関わりたくない。


めんどくさいから。ましてや恋愛なんて…無理。


まじで面倒だから。


「お前ら席につけー！」


あ、せんせー来た。


僕は興味ないので、頬杖をつきながらボーッと外を眺めていた。

昨日の大雨とは大違いで、真夏かと疑うくらいの快晴。…まだ春です。入学式から2ヶ月しか経ってません。


「今日は転校生が来るからな」


はいはい、女の子でしょ？僕には関係ないから早く終わらせてよね…


「じゃ、入って来て」


ガラッ


転校生が入って来た途端、教室が一気にザワついた。


何、美人なわけ？知らないけどさぁ。


僕は目線を送る事なく、外を眺め続ける。


「じゃあ、席は青柳の隣で」

ころん「え」


唐突な担任の言葉に驚く。


えぇ…まじかよ。折角一人席で気に入ってたのに…
通りで、朝来たら机が隣に置かれてあった訳だ。


相当顔整ってないとやだよ？やっぱ可愛い子がいいしね。


僕はちらりと頭を上げず、目線だけ向けた。


転校生は頭を下げて、よろしくお願いします、と言っていた。


どんな顔なんだろう、

僕は顔を上げるのをまだかまだかと待っていた。


…そして、次の瞬間、


彼女が、頭を上げた。


ころん「…っ！！」


驚きましたよ。


顔がさ、めっっっちゃ好みでした。


ころん「っ…〜〜〜！！！！」



顔良し。きっと、性格も良し。



青柳ころん。16歳。転校生に、一目惚れしました。

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