三十四話 ページ34
ころんside
ころん「………え…?」
掠れた声が口から漏れた。
…だって、今…す、好き、って…
『ころんは本当に良い人だよ。…本当、私には勿体ないほど。こんな私でも、一緒にいてくれるころんの優しさ、好きだよ』
ころん「…え」
え、…好きって…そっちの、好き…?
…はぁ…??
ころん「あぁぁあああ"もぉ"〜…あのさぁ〜…A…ほんとっ…」
『…? え、?どしたの?』
ころん「…や、なんでもない…」
本当…誤解するような言い方やめてよね…
期待…したじゃんか…
…一体僕は、Aと出会って何度一喜一憂しているのだろう。
いつもドキドキして、ハラハラして。
嫉妬して、安心して、怖くなって、嬉しくなって。
…でも、そんな毎日が、楽しくて。
今だってガッカリしている。
…けど、幸せなんだ。
好きな人とだったら、どんな状況でも、楽しいって思えてしまう。
皆もそうでしょ…?
わかんないけど、僕はそうなの。
Aは、どうなんだろう。
僕といて、本当に心の底から楽しいとか嬉しいとか思ってくれているのだろうか。
僕はAじゃないから、全くわからない。
Aの気持ちを知りたい。もっと、Aのいろんな事を知りたい。Aに触れたい、近づきたい。
早く、Aが僕を好きになってくれないかなぁ…
そしたら、なんにも苦労しないのに…
こんなに悩まなくて良いのに…
『…それじゃあ、学校行こうか』
そう言って、ニコッと笑うA。
その笑顔は、いつも通り可愛くて、眩しくて。
本当、罪な人だなぁ…
ころん「…うん」
今すぐ抱きしめたいという気持ちを押し殺して、手を繋いだまま学校へ登校する。
…はたから見たらカップルだよね。
誰かカップルみたいって言ってくれないかなぁ。
…そんで、Aも意識してくれないかなぁ…
まぁ、Aの手は絶対学校に着くまで離さないけど
だって、嫌じゃないって言ったのAだからね。
…意識ねぇ、意識……あ。
…そういえば。
これ言ったら、どうなるんだろう。
ころん「ねぇ、A」
『んー? なに?』
ころん「僕とAが初めて一緒に帰った日の事憶えてる?」
『んー…うん。大体は』
ころん「Aさ、着替え中の時に入っちゃったお詫びとして、ミルクティーくれたよね」
『…うん。それがなに………あ…』
その時の事を思いだし、Aはみるみる顔を赤く染める。
そう、あの時の、間接キスの件ですよ。
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あじゅき(プロフ) - リンさんコメントありがとうございます!!そう言っていただき、私も嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2021年10月24日 23時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
リン - このお話好きなので、書き方が好きなので、新しいお話読めて嬉しいです!遅れましたらが、初コメひつれいしました。頑張ってください! (2021年10月24日 22時) (レス) id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
リン - あ (2021年10月24日 22時) (レス) @page40 id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
あじゅき(プロフ) - さところさん、コメントありがとうございます!そうですねー、醜形恐怖症とは、外見上の欠点にとらわれること、でしょうか。外見での些細なことが気になり、生活に支障をきたしてしまう、という事です。わかりにくくてすみません、、これからもよろしくお願いします! (2021年10月24日 19時) (レス) id: e43a74c31a (このIDを非表示/違反報告)
さところ - めちゃくちゃ面白いです‼︎醜形恐怖症って何ですか?よければ教えてください。あと言い忘れてました、はじめまして。これから頑張ってください‼︎ (2021年10月23日 22時) (レス) @page24 id: 6a3452bb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あじゅき | 作成日時:2021年10月14日 21時