女の子の日 ページ11
お腹に違和感を抱いて暖かいベッドの中から出てトイレに向かうと、案の定あいつが来ていた
女の子に生まれたからには避けることの出来ない道だから誰を責めるとかないけど、正直辛い
他の人よりも重い症状が出る私にとって、今日から始まる1週間は苦痛だった
今日は土曜日だからお昼過ぎまで寝てようと思っていたのに、スマホを見ればまだ朝の5時半だった
今から2度寝する気にもならなかったからまだ誰も起きていないであろうみんなの部屋の前を通って、リビングに向かう
『はぁ…』
何もする気が起きなくて、ソファーに座ってただクッションを抱きしめる事しかできない
何も食べる気にもならないから薬も飲めないし、考えれば考えるほど、お腹の痛みが強くなってくる
「A?」
『ん…?イェダミオッパ、?』
YD「どうしたの?」
あれから何分経ったのか分からないけど、だんだん外が明るくなって来たことに気づいた
そして起きてきたイェダミオッパは声をかけられなければ気づかなかっただろう
『生理きた…』
YD「薬飲んだ?」
『まだ…』
もうずっと一緒にいるからこの事に関しては恥じらいも無くて、オッパ達もこの事に関しては気を使ってくれるから助かっている
YD「ご飯も食べてないの?俺も食べるから一緒に作ろうか?」
『オッパ今日なんか用事あるの?』
YD「今日ちょっと大学行かないといけないからさ」
『じゃあ…お願いします』
YD「うん、あったかい格好して待っててね」
『ありがとう』
オッパ達の中で唯一音大に通ってるイェダミオッパ
他のオッパ達とは違う専門の大学で忙しそうだけど、夢に向かって1番頑張ってると思う
近くにあったブランケットをかけてただただボーッと待っているとキッチンからはいい匂いがしてきていた
YD「A、そこで食べる?」
『ううん、そっち行くよ』
イェダミオッパのいるダイニングテーブルの方に行くと、いい感じに焼けた食パンとオッパが作ったであろうスープが置いてあった
YD「こんなのでごめんね」
『作ってくれただけで嬉しいのに…ありがとう、オッパ』
YD「スープまだあるから寒かったりしたら飲んでね」
『うん』
休日の朝はバラバラな私達だから、こうやってイェダミオッパと2人で過ごしているのが少し不思議だった
でも、それ以上にオッパとこういう時間が過ごせて嬉しかったのはここだけの話
296人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おもち | 作成日時:2024年3月20日 15時