亀裂 ページ9
「なにしてんの？グルッペン」
突然の声掛け、だがとても落ち着くその声に俺は難なく返事を返した
グ「ん？ あぁ、オスマン」
オ「やっほ〜、、？そちらのレディは？」
グ「覚えてないか？Aだよ」
オ「え？ホントに？うわ〜、久しぶりやね〜。」
ニコニコと駆け寄ってくるオスマンはAとなんの違和感もなく話し始める
オ「え？？読唇術出来るん？凄いやん」
貴『ありがとう』
Aはと言うと心做しか表情が強ばっている。どうやら緊張しているようだ
オ「おれもっとAとお話したいわ〜、グルッペン、A借りてもええ？」
グ「なんで俺に聞く」
オ「それもそうやねw」
オスマンはグイッとAの腕を掴むとこっちこっちと走り出してしまった
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sideオスマン
オ「………にしても、ほんとに久しぶりやな」
貴「………」
二人きりになると急になくなる会話…
まあ想定していたしええけど
オ「なあなあ、何しに来たん？」
貴『グルッペンくん達を、、、サポート出来たらって』
オ「…ふーん、」
俺は紙に書かれたその分を読んでそれだけ答えると、目を地に向けてさ迷わせているAの顎をｸｲｯとこちらに向ける
よそ見しないでよ
オ「じゃあお願い。 2度とグルッペンに近づかんといてよ」
貴「！！！！！」
ハハハｯ､なに驚いた顔してんの？
オ「グルッペンは変わったよ。お前が転校してから。」
俺がAを覚えてない？そんな訳ないだろう
覚えているに決まっている！！！
貴『……どうして？』
ははは……そんな乾いた声で笑う…というか、明らかに無理しているAを見て何かが切れる
オ「お前が！！ そんな顔して笑うから！！！
〜〜っ、、、10年、、10年や！！、これが何の数字がわかるか？俺らとの再開までの年月？笑わせんなや。」
俺は、俺らは知ってる。
誰とも目を合わせられずに、震えている幼馴染みを。
それでも国はアイツを暗闇から無理やり……面へと引きずり出して…
忘れない。国の兵として久しぶりに会った時のグルッペンのやつれた表情を。
10年かけてやっと、、グルッペンの心の傷も…俺ら以外と会話できるまでに回復したのに、
オ「また……俺らを引き裂くんか、、お前は」
声が震える。コイツの耳が聞こえなくてよかった
貴「………あ……う…わらしは…」
コ「A〜〜、どこいったー？」
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しゃりこw(プロフ) - 蘭菊さん» 身近に居られるのですね！、私も両親が耳が不自由なので…！返信ありがとうございました。こちらこそ本当に嬉しいです！ (2017年6月3日 18時) (
レス) id: 6e0192e497 (このIDを非表示/違反報告)
蘭菊(プロフ) - しゃりこwさん» そう言ってもらえるなんて感激です！一応友人にそういう方がいて『そういう方々』がどういうふうな考え方をしているのか、それを知ってもらいたくて書きました。なのでしゃりこwさんのような感想は本当に嬉しいです (2017年6月3日 17時) (レス) id: fe041c55cc (このIDを非表示/違反報告)
しゃりこw(プロフ) - 初めまして、読ませていただきました。正直聲の形を元にという言葉を読んだ時差別的なものになってしまうのでは、と考えてしまいましたがそんなことは無くとても感動するお話でした。ありがとうございました (2017年6月3日 16時) (レス) id: 6e0192e497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭菊 | 作成日時：2017年4月23日 14時
