赤マント ページ24
森の中、木々に飛び散る血飛沫にもろともせずグルッペンはただ立ちはだかる敵を一掃する。
まるではなから興味が無いかのようなその視線に傍にいたゾムが身震いをする
身体がｿﾞｸｿﾞｸと興奮し、今にでも後ろからグルッペンを切りつけてみたい衝動に駆られる
ゾ『コイツのこんな目、何年ぶりやろか』
それと同時にグルッペンの視線がどこへ向いているのかも、容易に想像できた
ゾ「グルッペン、俺こっち行くから、無線、常に気ぃ配っててな？
……アイツ見つけたら連絡するから」
グ「……あぁ」
ゾムと別れてしばらくは敵との遭遇以外特に変わったことは無かった。
しかしいつからだろうか、走っているとあたりはたくさんの死体だけが転がり、木々は血で赤く染まっている。
だが、自分以外にここを通った人間などいるのか？いや、多分居ないだろう
という事は、自分が来る前に此処に既に来た人物。Aの隊の確率はとてつもなく大きい
グルッペンはまるで道しるべのように転々と転がる死体の数々を辿っていくと、一つの小さな小屋が見つかった
見た目からして随分前のものだ。恐らくここの持ち主は生きてはいなさそうだが
家には沢山の植物が木製の家を伝ってまるでアートのようだ
グルッペンはその家の扉を少し開ける
見えたのは赤だ
最悪のビジョンが頭に映される
グ「………」
ｶﾞﾁｬｯ……ｷﾞｲｨｨｨ…
そこにはAがいた。
真っ赤なマントに身を包み、倒れふしている。
グ「A！！」
急いで駆け寄り、譲り起こすと微かにAがその瞳を開ける
貴「……ん…、」
どうやら意識もあるようで本人の意識が徐々に覚醒していっているのがコチラからでも分かった
貴「……？ ！？ ！！！！？
くゆっへんくん！？」
(グルッペンくん！？)
勢いよく状態を起こしたAの体からマントがスルリと落ちると同時にグルッペンは戦慄する
グ「！！！！っ、おまっ、服！」
貴「…！？ ｯｯｯ」
Aはマントの下に一切布をまとっていない状態だった。
Aも急いで辺に自分の服がないか探そうとした時、マントにふと目が止まる
何故？どうして？なんでこのマントが此処にあるの？？
見ると自分の傷もしっかりと正しい処置が施されており、薬でも飲まされたのか毒もすっかり落ち着いていた
そんな……そんなっ…
生きてたの？なんで……
貴「ぴーぴー……」
Aの声はただ家に消えただけだった
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しゃりこw(プロフ) - 蘭菊さん» 身近に居られるのですね！、私も両親が耳が不自由なので…！返信ありがとうございました。こちらこそ本当に嬉しいです！ (2017年6月3日 18時) (
レス) id: 6e0192e497 (このIDを非表示/違反報告)
蘭菊(プロフ) - しゃりこwさん» そう言ってもらえるなんて感激です！一応友人にそういう方がいて『そういう方々』がどういうふうな考え方をしているのか、それを知ってもらいたくて書きました。なのでしゃりこwさんのような感想は本当に嬉しいです (2017年6月3日 17時) (レス) id: fe041c55cc (このIDを非表示/違反報告)
しゃりこw(プロフ) - 初めまして、読ませていただきました。正直聲の形を元にという言葉を読んだ時差別的なものになってしまうのでは、と考えてしまいましたがそんなことは無くとても感動するお話でした。ありがとうございました (2017年6月3日 16時) (レス) id: 6e0192e497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭菊 | 作成日時：2017年4月23日 14時
