ピーマンの肉詰め:ゲドちゃん (誰か字あってるか教えてください) ページ28
sideひとらんらん
ジリジリと肌を容赦なく焦がす太陽に負けず、俺は淡々と土を耕していた。
これが終わったらそろそろ苺をとってもいい頃かもしれない。
スイカも、大分育ってきたようだし
するとポすん と背中に小さな重みがのしかかる
『パパ〜、見て見て!ミミズ!!』
ひ「どれどれってデカ! 返してやりなさい」
『へへ、はーい』
まだ小さな我が子はすくすくと育って別に強制したわけでもないのにいつの間にか畑…と言うか、自然に触れるのが好きらしく、よく畑仕事を手伝ってくれる
貴『パパに似たんやね〜』
なんて、妻に言われたのは記憶に新しい
『あのね、ママまたパソコンに向かって唸ってるんだよ?』
ひ「ママも大変なんだよ」
『そうなの?』
ひ「そうなの」
パソコンに向かって唸っていた という事は、Webデザイナーの仕事に行き詰まっているのだろう。
一人の部屋では決してクーラーをつけようとしないAは、多分今も熱帯雨林のような部屋でパソコンと対峙しているのだろう
籠の中に放り込まれていく真っ赤な苺を持ち上げると、愛しい息子に帰るように呼びかける
と、言うのも集中すると周りが全く見えなくなるAは、昼飯はもちろん、扇風機すらまわしていない恐れがあるので熱中症にならないか心配だからだ
『ただいまーーー!!』
貴「おかえり〜」
ひっそりとした声だが確かに返事が聞こえてきたことに安堵して、仕事部屋を除くと、案の定クーラーも扇風機もつけていない蒸し暑い部屋がお出迎えしてくれた
ひ「お昼は?」
貴「ん〜」
ひ「ダメだこりゃ」
取り敢えず扇風機だけはAにしっかりと当たるようにつけると、キッチンへと向かって簡単に素麺を作った
『わー!素麺だ!』
ひ「はいはい。喉につまらせないでね」
自分の言葉など聞いているのか聞いていないのか、がぶがぶと素麺を食べる我が子を見て、俺もそれに手をつけた
ひ「」
『』
『美味しいよ!パパ』
うっ、…と微かに涙腺がゆるむ。
たしかに普通の素麺だ。されどうちの妻が作った方が美味しいのも確かだ。
何故素麺一つでもAに勝てないのか…
それは多分子供も感じたのであろうが、それでもこっちに気を使ってくれると言うだけでなんていい子を持ったんだと涙が出そうになる
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蘭菊(プロフ) - 綾波夜見さん» よかったです!ロボロって私の中で『頑張りや!』ってイメージが強いので(*´ー`*) (2017年7月11日 19時) (レス) id: fe041c55cc (このIDを非表示/違反報告)
綾波夜見(プロフ) - 蘭菊さん» 読ませていただきました!!!!!とっても良かったです!!!!!ありがとうございました!!!!! (2017年7月11日 17時) (レス) id: cb6f79886b (このIDを非表示/違反報告)
蘭菊(プロフ) - 綾波夜見さん» リクエストありがとうございます!頑張って書かせてもらいますね!今週の日曜日までにはあげます(あげたいです) (2017年6月29日 1時) (レス) id: fe041c55cc (このIDを非表示/違反報告)
綾波夜見(プロフ) - 蘭菊さん» 初コメ失礼致します!いつも楽しく見させていただいております!リクエストをお願いします!ロボロ×オムライス、というのはいかがでしょう?よろしくお願い致します! (2017年6月28日 12時) (レス) id: cb6f79886b (このIDを非表示/違反報告)
蘭菊(プロフ) - もかさん» そう言ってもらえると嬉しいです!短編集の方はこれからも思いついたらどんどん挙げていくつもりなので宜しくお願いします\(^o^)/ (2017年5月8日 22時) (レス) id: fe041c55cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘭菊 | 作成日時:2017年4月14日 1時