スライムですがVTuberです。

20.愛されマスコットVTuber ページ20

「ふうぅ〜！！さあさ皆さん、本日は待ちに待ったスライムVTuberAさんの擬人化生中継！最初は彼だけで行う普通の生配信だったはずなのに参加希望者が続出して結局中継規模になってしまった不測の事態に当の本人はどうしてこうなった、と嘆いておりました！」

「あのひとは自分の人徳というか人望をちょっと勘違いしてるんですよね。あのひと無くして多くのVTuberはここにはおらぬ！何を隠そうこのリゼ・ヘルエスタもその一人！そんなひとの擬人化という決定的瞬間に参加しないわけにはいかん！」

「テンションぶち上がってるねリゼちゃんw」

「美兎委員長だって目えきらっきらしてますよw」


「「あのひとはもっと人気になっていい！！！」」


「はい！というわけで本日の生中継に参加しているVTuberさん達がこちらですババン！！」

「思わぬ規模になってしまったとAさんが相談したところ大爆笑してスタジオを借りてくれた太っ腹な安心院社長！人外警備社のマスコットキャラクターという愛されポジションは社内でも揺るぎありません！」


「VTuberさん達の名前を読み上げさせていただきますので呼ばれたVTuberさんは元気良く挙手をお願いします！

(全略)

…という総勢二十名のVTuberが参加！年越しイベントでもするのかと間違えられそうな超豪華ラインナップ！繰り返し申し上げますがこれはスライムVTuberAさんの擬人化発表会です！流石Aさん、愛されすぎている！！」

「委員長も大概Aさんのこと大好きですよね？w」

「めっちゃ好き(マジトーン)」

「あははははwww」


「さてそれでは！本日のイベントは彼なくしては成立しない、早速本日の主役をお呼びしましょう！私がせーの！と言いますので是非皆さんも彼をお呼びください！せーの！」

『Aさーん！！！』


≠


「あっれえ。こういうときは素直に出てくると思ったんだけどな…認識が甘かったか」


不思議そうに小首を傾げた美兎に小さく笑う。けれどすぐに「はい委員長！」と明那が高らかに声を上げた。


「葛葉くんが何か隠してます！！」

「おっとぉ？何を隠してるんですか葛葉くん！」

「何も隠してませーん！三枝くんが濡れ衣着せてこようとしまーす！」

「絶対隠してるって！なんかめっちゃマントもこもこしてるもん！脚が見える！ショタだ！！」


明那お前そういうとこよ、ほんと。


「あっ、スケベ！俺のマント捲るなよ！」

「違いますAさん見つけたいだけです！」

21.スライムはショタニキでした→←19.贈り物には願いが篭もる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す