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あれから、俺と叶と……壮真はいろいろ話をした。
話をしていくうちに壮真のゲームの趣味が俺たちと全く一緒なことが判明して、三人で盛り上がった。
ランクはどれぐらいだとか、これは好きか、だとか話して、共通点を見つけては感動した。
けど、判明したのは良いことばかりでは無かった。
「え、壮真って一週間ぶっ続けで働いてんの?」
「忙しい時だけだけどね。本当は休みはあるはずなんだけど、呼ばれるから、実質?」
そうやって笑うけれど、言っていることは本当に恐ろしい。さっき残業無いことのほうが珍しいとも言ってたのに、休み無しは相当働き詰めなんじゃないか?
「…壮真の会社、相当ブラックだよ。申し訳ないけど、絶対やめた方がいい。」
「あはは、そう思ってるんだけどね」
働かないと生活出来ないしね、と困ったように笑う壮真は、よく見ると隈がすごかった。一体どれくらい休んでないのか、考えるだけで頭が痛くなりそう。
なんとかしないと、冗談抜きで壮真が過労死してしまう。そうは思うものの、大丈夫だよって言って笑うから、強引に言うわけにもいかなかった。
その日の帰り、壮真と別れたあと、俺と叶の間に、変な緊張感が流れていた。俺たちは始終無言で、コンビニの袋だけがガサガサと音を立てていた。
叶の家につくと、ツイッターで予告していた通り、クロノワのオフコラボ配信を始める。
いつも通りゲームをして、雑談もしていたつもりだったけど、何故か俺たちの異変に気づく人はちらほら居た。
>>なんか、今日元気ない?
>>wそれは強い
>>草
そんなコメントを見かけては、いつものテンションに戻そうと声のトーンを上げてみたりしたけど逆効果だったようで、心配するようなコメントが増えた。
叶もそれに気づいているようで、じっとコメントを見つめていた。
それでも決して触れずにゲームを続ける。
けど、やっぱり壮真のことが頭をちらついて、会話が続かないし、すぐゲームオーバーになってしまう。
「…やっぱ、にじさんじかな」
急に叶がそう呟いた。
>>なに?w
>>急で草
>>どしたかなかな
コメント欄は、?で埋まり、読めないくらいのスピードで流れていく。この呟きの意味を理解できるのはきっと俺だけ。
「……え」
驚いた俺と目を合わせた叶は、酷く真剣だった。
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gibyaso754(プロフ) - 名前変換できるようにして欲しいです (1月22日 8時) (レス) @page4 id: 1e4176b142 (このIDを非表示/違反報告)
はーしーですよ。(プロフ) - その後2人が楽しく配信出来たのか気になる所!これからも応援します。 (2023年5月9日 22時) (レス) id: 83bbff44cf (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - 33さん» コメントありがとうございます!面白いなんて言っていただけてとても嬉しいです!更新頑張ります! (2022年7月29日 13時) (レス) id: 96896c9c2e (このIDを非表示/違反報告)
33 - めちゃくちゃおもしろかったです!!!!!更新頑張ってください (2022年7月29日 13時) (レス) @page33 id: ce81fe4080 (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - 綺羅さん» コメントありがとうございます!やっとですね笑!楽しんで頂ければ幸いです! (2022年5月25日 22時) (レス) id: 9a72bcc81d (このIDを非表示/違反報告)
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