・ ページ2
俺の会社は、俗に言うブラック企業、だ。
なんでこんな会社にしてしまったんだろう、と後悔していたけど、この会社外面だけは良いから入ってみないと分からないだろう。
上司は仕事を押し付けてくるし、最近入ってきた新入社員は全く仕事を覚えない。
そのせいで俺の仕事は勤務時間で終わることは滅多にない。
それに加え、俺は女社員の人たちにかなり嫌われている。
廊下をただ歩くだけでも女社員の人たちはひそひそ話ながら逃げていく。対面で会話をしようものなら、会話した相手は目も会わせずに直ぐに背中を向ける。
そして、うちの女性社員はすごく覚えが悪い。いや、悪いふりをしているだけだろうけど。絶対に分かるだろうところを、他の人もいるのに、わざわざ俺に聞きに来る。
どうせそうやって俺の仕事を増やそうとしているだけなんだろう。
別に俺は好かれていなくてもいいけど、そこまで露骨に嫌われていると、俺だって辛くなる。
会社に俺の居場所は無いし、出来れば今すぐ辞めたいけど、給料はそこそこ良いし、もっと貯めてから辞めようと前々か思っている。
こんな会社のせいなのか、俺は男の子二人の優しさに感動してしまった。大人なのに、思わず涙目になってしまった。
まあそれだけ俺のメンタルもやられているんだろうけど。
第三者から見たら完全に不審者であろう俺にも、男の子たちは優しく対応してくれた。
「全然大丈夫ですよ!じゃあ僕の渡しときますね」
「…あ、俺のも…」
俺は二人の連絡先を受け取り、自分のを２つとも渡した。
「それじゃあ、また休みが取れそうだったら連絡するね!色々ありがとう、それじゃあ!」
そう言って俺はたまごサンドイッチ片手に小走りで会社へと戻った。
「面白い人だったね、葛葉」
「…ん」
「もしさ、本当に連絡来たらどうする?」
「行くけど…来ねえだろ。あんなん口だけだし」
「うーん、どうだろうね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2036人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
gibyaso754(プロフ) - 名前変換できるようにして欲しいです (1月22日 8時) (
レス) @page4 id: 1e4176b142 (このIDを非表示/違反報告)
はーしーですよ。(プロフ) - その後2人が楽しく配信出来たのか気になる所！これからも応援します。 (5月9日 22時) (レス) id: 83bbff44cf (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - 33さん» コメントありがとうございます！面白いなんて言っていただけてとても嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年7月29日 13時) (レス) id: 96896c9c2e (このIDを非表示/違反報告)
33 - めちゃくちゃおもしろかったです!!!!!更新頑張ってください (2022年7月29日 13時) (レス) @page33 id: ce81fe4080 (このIDを非表示/違反報告)
あおりんご(プロフ) - 綺羅さん» コメントありがとうございます！やっとですね笑！楽しんで頂ければ幸いです！ (2022年5月25日 22時) (レス) id: 9a72bcc81d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
