君には言えない (ページ1)

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海人side

最近、紫耀と廉の様子が可笑しい。

「…廉。」

「おん。」

紫耀が廉を呼ぶとまるでなんの用が分かるみたいな反応して。

そのまま二人は出ていった。

「ねえねえ岸くん。」

「あ？なんだよ。」

岸くんが嫌そうな顔してる。
話しかけるぐらいでなんでそんな顔するの。

「もういい…」

岸くんとは犬猿の仲だもんな。

「や、ごめんごめん！ちゃんと聞くから！！」

『もう岸くんやめて俺に話な。笑』

ほんっと。なんで最初から神に言わなかったんだろ。

「なんかさ、紫耀と廉って仲良かったっけ…？
いや、仲悪くないって言うのは分かってるんだけどさ、前まではいい感じの距離保ってる的な感じだったじゃん？」

『そうね。…海人が言いたいのは、あれでしょ？
紫耀が廉を呼び出してどっかいくやつ』

「…神さすが。」

「え！！なになに？？」

岸くんはこの状況が分かってないみたいだから置いておく。

『紫耀もさ、
しょうれんの氷河期超えたからまた廉と仲良くなろうと思ってるだけなんじゃねえの？』

「そうなのかな。」

「多分な。まあ俺より海人の方が二人のこと分かってんのかも知れないけど笑」

傍からみたらそうなのかもしれない。

でも、俺は神が言ってるようには見えなかった。