33、敵の足音 ページ33
とあるバーの中。一人の男がそこを尋ねる。
「なんのようだ、義爛。」
「ちょっと耳に入れておいてほしいことがあってね。この子、知ってるか？」
ひらりと一枚の写真が死柄木に渡される。
そこには一人の少女が写っていた。
「白根…Aか。」
「知り合いか？」
「なわけないだろ。ヒーローの卵だろ。」
「しかしこの子、なかなかいい軌跡してるぜ。元ナンバー3の両親が亡くなったあと、一年姿をくらましてたんだが、その時のことがいろいろとな。」
「……詳しく聞かせろ。」
──────
「疼く…疼くぞ……早く行こうぜ…！」
「まだ尚早、それに派手なことはしなくていいって言ってなかった？」
「ああ。急にボス面始めやがってな。勝手に仕事増やすし。まぁ、今回はあくまで狼煙だ。」
「ていうか、これ嫌。可愛くないです。Aちゃんに会いに行くのに、こんなのやです。」
トガは、嫌と言いながらも、何かが楽しみなのか、ワクワクした様子だった。
「裏のデザイナー・開発者が設計したんでしょ。見た目はともかく、理にはかなってるはずだよ。ってか、なにワクワクしてんの。」
「Aちゃんに会えるんです！！早く行きましょう！！」
「どうでもいいから早くやらせろ…。ワクワクが止まんねえよ。」
「なんでこっちもワクワクしてんの…。」
「黙ってろイカレ野郎共。まだだ…決行は…10人全員揃ってからだ。」
「おまたー」
「仕事……仕事……」
「威勢だけのチンピラをいくら集めたところでリスクが増えるだけだ。
やるなら、経験豊富な少数精鋭。」
─────
「…。」
Aは空を眺める。
「Aちゃん。どうしたの？もう寝ましょ。」
梅雨が話しかけても、Aはしばらく空を眺めていた。
「ごめん、なんか変な感じしただけ。寝よう！」
Aは変な感じを、そのままにした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウ(プロフ) - コメント、お気に入りありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2018年7月28日 13時) (
レス) id: 5574cc2667 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ。(プロフ) - 凄い面白いです！！！逆ハーって書くの難しいのにこんなに夢主ちゃんに沿った書き方は凄いと思います！！更新楽しみにしてますね、頑張って下さい！あ、お気に入りにさせてもらいました！！ (2018年7月28日 13時) (レス) id: 117f0427c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ユウ | 作成日時：2018年7月21日 21時
