<リレー小説版>GO！勇者育成学園！～クラス決定試験編～ (ページ34)

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僕は【相田真冬/Ⅲ月野姉弟】ページ34

～相田真冬side～

｢………優。リア充想像したらめちゃくちゃ行けそう。じゃあね。」

僕はひとつ、嘘をついた。

それは。

(なに、あの…姫原つばき、だっけ…あの人、すっごく見下すじゃん…)

醜い苛立ちを隠したこと。

僕は昔。とある事故が原因で赤髪が白くなった。

しかも、祖父が勇者の敵側に着いたことを知ったクラスメイトは僕をいじめた。

痛かった。苦しかった。誰にも相談出来なかった。

でも、そんな時救ってくれる人がいた。

名前は知らない。明るい子だった。

でも、それでも人が怖くなった。人見知りになってしまった。

そんな自分を変えるため、ここにはるばるやってきた。

でも。

『ノーマルは、クラス決定試験の時までに全力が開花しなかっただけであって、むしろ全力が既に開花してるエリートより、のびしろはあるのよ』

『これからどんどん強くなってくって訳。エリートの中には自分の優秀さを過信して努力を怠る生徒も出てくるかもしれない』

……なにそれ。僕はいくら侮辱されても構わない。

いくら殴られたって蹴られたって構わない。

でも、不登校になった時救ってくれた和奏を、優を侮辱された気分になって、それでっ─！

・

結果。無事12周。

…アハハ、元引きこもりはでしゃばんなってことか……

僕はガックシ。と。

「ぜぇ、はぁ…真冬。おつかれ…俺、無事生還。4周｣

後ろから息ゼェゼェの優。…なんかごめん。

｢おっ！ふったりっともー！聞いてよー！なんと！10周目的のはずが最高記録だして1位を勝ち取ったよ！ちなみに何周かh｢よし、●●す。おまえは絶対地の果てまで追いかけてでも●●す。｣な、なんと物騒な！｣

和奏が歩いて向かってくる。その言葉に優は反応し能力で闇の剣を取り出そうとする。

｢ﾔﾒﾃﾀｽｹﾃｪｪｪｪ!!!｣

和奏の絶叫が聞こえる。

僕はその光景を見て少し笑い、歩き出した。

…にしても、行動に出せる人はすごいなぁ。

僕は考える。

……フフッ。

｢祖母について徹底的に調べぬこっと♪｣

学力。そして能力で差をつけるために。

僕は誰にも聞こえないように呟いてから歩き出した。