<リレー小説版>GO！勇者育成学園！〜入学編〜

観戦中【鶴城 翔矢】 ページ43

翔矢side

今年もこの日がやって来た。楽しい楽しい入学ハプニング祭りだ！

入学ハプニングその一、『怪獣襲来』。あくまでひとつであって、これで終わりではない。

これは新入生たちに勇者となることを自覚させるためのイベントで、同時にあの怪獣への対応の仕方によってクラスが決まるらしい。

あの怪獣に立ち向かった奴ほどEクラスに入る確率が高くなるし、逆に慌てているだけの奴はNクラスに入れられる、そういう仕組みだ。

そういう意味では光里も健闘してたんだけどな。他のやつらの方が活躍してたし、当時は能力発現してなかったから、仕方ないのかもしれない。

俺はもちろん参戦したぜ？

そんなことを考えつつ、驚いたふりをしながら怪獣を見る。

｢でかくね？｣

去年よりめちゃくちゃでかい。そりゃ、去年の怪獣は何か気付いたらコテンパンにされてたけど、いくら何でもレベルアップしすぎだろ。

と、新入生たちが対応を始めたようだ。最初に動いたのはやはりEクラス。その中には今朝電車で会った男子、凪もいる。

突然のことだというのに、動きが良い。誰かがリーダーシップを取っているのだろう。ぜひサッカー部に入って欲しいものだ。

そのうち、怪獣の動きが止まり、まもなく、放送が入った。新入生、けっこう頑張るな。

しばらくして、Nクラスの方でも動きがあった。一般人の避難誘導、降ってくる瓦礫の粉砕など、戦闘に直接関係は無いものの、大事な動きをしている。

今年の新入生、けっこうやるな。下手したら俺らよりもチームワークがある。

と思ったのもそれまで。突然の巨大犬の出現に、今度は演技ではなくガチで驚いた。

既に参戦している新入生の攻撃の手も止まってしまっている。その一瞬の隙をつき、怪獣は再び暴れ始めた。

新入生、本当に大丈夫か？

ふぁ！？【月野和奏】→←戦うしか無い！【勇学クラブ】

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