☆[ヒルダ]笑顔の蕾を開かせて ※独自解釈有り ページ29
「くふふ…、あははっ！」
『本当に楽しそうだね、ヒルダ。』
数分は堪えられていた筈なのに、また笑い出してしまう彼女。
好奇心に駆られ、彼女の脇腹を思いっきり抓ってみる。
「はっ…い、いったぁっ…あはは！
ちょっとAさん、一体何…ふはっ！」
一度は止まったが、再び笑顔の花を咲かせる。
『やっぱり無駄だったか。』
私はその言葉に、軽く落胆の色を着けた。
ころころと笑い続ける彼女の両頬を抓り上げ、こう訊いてみる。
『ヒルダ、それって本当に呪いだけで笑ってるの？』
「ふふっ、良く分かんないけど、多分そうだと思う…っ。
本当はこんな風になんか笑いたくないしっ！」
『…私もそれ、触って良い？』
「ダメ…だよ…！っ、Aさんまでこんな風になったら大変っ…はっ！
想像しただけで笑えてきたっ…あっははは！」
ほっぺたを抓ってるのに爆笑するヒルダ。
『…いい加減静かにしないと、ガムテープで口塞ぐよ？』
「あはっ、ご、ごめんごめん。」
手を頬から離してそう言うと、彼女はやっと静かになった。
陽が水平線に沈み掛かる頃、私達は
広場を離れて少し遠くの海辺まで来た。
他の人達は皆、違う世界から来た人達と広場での
野球大会に参加したり、それを観戦したりして楽しんでいる。
事実上、私とヒルダは二人きりだった。
『野球、観に行かなくて良かったの？』
「うん、だって先にAさんと約束してたし。」
やっと笑いの治まった彼女がそう答える。
口元を片手で押さえてはいるけど。
『そっか。私も素直に笑えたらなぁ。
ヒルダを見てたら、つられて笑うだけだし。』
「ちゃんと顔に出せるだけ良いと思うな。
私だって、こうなるまでは今のAさんみたいな性格だったし。」
くくっと声を震わせながらそう言うと、彼女は
私の脇腹に両手を添えた。
そしてそのまま擽り出す。
『あはっ、きゃはは…っ！』
「笑ったー！やっぱりAさんは笑うと可愛いなー！」
彼女はぱっと手を離すと。
「何だ、ちゃんと笑えるんだね。」
安心した、といつもと違う優しげな笑顔を見せてきた。
『もし呪いが解けたら、ヒルダはどうするの？』
「分かんない。でも今は、
Aさんと一緒に笑えればそれで良いや。」
『…本当、よく分からない。』
でも今は彼女と笑い合っていたい。
私の中の＜何か＞を、彼女が変えてくれると信じてるから。
〜〜〜
持っていない為、彼女の把握に時間が掛かってしまいました！
本当に申し訳無い…！
リクエストありがとうございました！
☆[シェゾ]暗い光が導くは ※微裏注意→←☆[インキュバス]不死鳥は夢魔に恋をする
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螢羅(K-Ra)(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます！どうぞ他の作品も楽しんで下さい！ (2020年1月28日 18時) (
レス) id: b7b3ad2127 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 完結おめでとうございます！。寂しくなってしまいますが、これからも貴方様の小説を読みます！。アンデルの長編も楽しみにしてます！。それでは、またお愛しましょう！！。 (2020年1月28日 17時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
螢羅(K-Ra)(プロフ) - アメジストさん» 応援ありがとうございます！これからも楽しんで書いていきます！ (2020年1月15日 19時) (レス) id: b7b3ad2127 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - メッセージを見ましたが、改めまして、リクエストばかりで申し訳ありませんでした！。そして、自身で書きたいものもたくさんあったにも関わらず、リクエストを、お応えいただき、誠にありがとうございました！。これからもこの小説はもちろん、他の小説も応援してます！ (2020年1月15日 19時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - そうでしたか！。読んでみます！。 (2020年1月15日 7時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
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