☆[イレーヌ]貴女に慈愛の御加護を。 ※百合注意 ページ35
この島に来るまでは、私は元の世界で酷い苛めを受けていた。
学校にも、家にも、どこにも居場所が無い。
そんな私がある日目を覚ますと、
この島のどこかで倒れていたのが分かった。
どこか、と曖昧なのは、
私のここに来ての初めての友達が拾って連れて帰ってくれたからで。
それから数年後。
その友達であるイレーヌの家に住んでいる内に、
私は彼女に想いを寄せる様になっていた。
ベッドの上で、はっと目を覚ます。
『……うぅ。』
「おはようございます。また、悪い夢を見られたのですか？」
『うん…。』
苛められていた時の記憶が、もうそこにいない筈の私を離してくれない。
彼女が私の手をそっと握った。
「Aさんの思いは、わたくしにも良く分かります。
トラウマは呪いの様に、強く纏わり付くものですから。」
『…イレーヌ、私、苦しいよ…！』
「トラウマを完全に消し去るのは困難ですが、
決して不可能ではありません。
大丈夫、わたくしがAさんを守りますから。
わたくしが、貴女のトラウマを解します。」
綺麗な笑顔で、彼女はそう言った。
何も言わず、彼女に凭れ掛かる。
こうしているだけでも、心が安らぐのだ。
彼女が私の腰辺りを抱き寄せながら、甘い声で何度も大丈夫と囁いてくる。
その度に私の心は、どくりと声を上げている様だった。
反射的に、彼女に抱き着いてしまった。
「…今日は随分と甘えん坊さんなのですね。」
どきどきと、私の胸が更に高鳴る。
今の彼女なら、聞いてくれるだろうか。
『………あのね、私…。
その、イレーヌの事、好きになっちゃったみたいなの。』
「…そう、なのですね。」
言ってしまった。
まともに彼女の顔が見られない。
そう思っていたら、彼女が私の手に自分の手を重ねて握り合わせてきた。
さっきとは違う、恋人同士の様な繋ぎ方。
「…何と申しますか、不思議なものですね。
わたくしも分かっていた筈なのに、嬉しいんですもの。」
『イレーヌ…？』
そう呟いてすぐに、彼女が私の首元にキスを一つ落とした。
「私も貴女が、好きみたいです。」
キスの後にそう笑う彼女を見て、今度は私が彼女の額に口付ける。
私を過去ごと愛すると言ってくれた彼女に、ずっと身を預けていたい。
〜〜〜
大幅に遅れてごめんなさい！
ザラとイレーヌと二人挙げて下さったのですが、
リクの文面的に夢主の取り合いじゃないなと
判断してこの様にさせて頂きました。
イメージと違っていたら申し訳無い…！
リクエストありがとうございました！
☆[ペルヴィス]強気な彼女の乙女な素顔 ※百合注意→←☆[ザラ]Strawberry Moon -死んでも良いわ- ※百合注意
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螢羅(K-Ra)(プロフ) - アメジストさん» ありがとうございます！どうぞ他の作品も楽しんで下さい！ (2020年1月28日 18時) (
レス) id: b7b3ad2127 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - 完結おめでとうございます！。寂しくなってしまいますが、これからも貴方様の小説を読みます！。アンデルの長編も楽しみにしてます！。それでは、またお愛しましょう！！。 (2020年1月28日 17時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
螢羅(K-Ra)(プロフ) - アメジストさん» 応援ありがとうございます！これからも楽しんで書いていきます！ (2020年1月15日 19時) (レス) id: b7b3ad2127 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - メッセージを見ましたが、改めまして、リクエストばかりで申し訳ありませんでした！。そして、自身で書きたいものもたくさんあったにも関わらず、リクエストを、お応えいただき、誠にありがとうございました！。これからもこの小説はもちろん、他の小説も応援してます！ (2020年1月15日 19時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - そうでしたか！。読んでみます！。 (2020年1月15日 7時) (レス) id: 0a7b322e74 (このIDを非表示/違反報告)
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