1家に1台ゆんぎくん (ページ8)

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また、だ

彼と付き合ってから4ヶ月過ぎ

正直そういうコトはまだしていない

最初は大事にしてくれてるんだなって思ってたけど
こうも長いこと何も無いと魅力が無いのかななんて、

5つも彼が年上だから
それさえも不安材料になって、

素直にそういうコトしたいって伝えて
はしたないなんて絶対思われたくなくて、

さり気なくお色気作戦を仕掛けてみるも
全然なびいてくれなくて

終いには
「焦んなくても大丈夫だから」

なんて言われてしまったんだ

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上体を起こした彼は手を差し伸べてくれていた

言うなら今だって脳が響いて

その手をつかんだ勢いを利用して
華奢ながらも頼もしい体を精一杯抱きしめれば

ふわりと鼻奥に残る落ち着いた香りは
私の心を満たすのには十分すぎて

「あのあのね、…えっと、」

「ん、ゆっくりでいいちゃんと聞いてるから」

そっと背中に添えられた手は少し震えている気がした

「わたし…不安、で。でも、嫌われたくないし、」

「ん」

「幼い…の、分かってるけどでも、好き、だから…」

「…うん」

「えっとだから、ごめんなさ、気持ち悪い、かも」

「…」

「今日、は…」

「今日は、かえりたくない、」

「かえしてほしくな、「分かった！」

恥ずかしくて怖くて鼻がツンとして
でも打ち明けなきゃって思って勢いに任せれば、

発しようとした言葉は遮られて強く抱きしめられた

「分かった。分かったから…」

「頼むからそれ以上言うな…」

相反して彼から出たそれはあまりにも力なくて

私の肩へともたれかかってきた彼はぽつぽつと呟き始めた
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