おはよう

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開演前、カラットで埋まっていく会場を見ながら色々な事を思い出す。


初めてステージに上がった時
上手く喋れなかったな。

すかさずフォローしてくれたスンチョルだけど、実は彼も焦っていて結局、スングァンに助けてもらったな



あの頃は、怖いものも無くて、楽しくアイドルをしていたと思う。



もし、このキャラクターが無かったら、私は今頃ここには立っていない

そんな、キャラクターとも今日でさよなら。
あの時は、確信が無かったんだ
彼らが必ず隣に居てくれると信じていなかった




でも今は違う。
シュアとハニが 「俺らがいる」と言ってくれた
弟達も そばに居ると。






「ありがとう」





誰も居ないステージの端で呟いた






HS「ヌナ」

「…ん？」





後ろから不意に話しかけられて肩が揺れる





HS「クプスヒョンが戻ってくるまでは、俺がAヌナの隣に居てもいい？」




すごく切ない顔をしているスニョン




「何言ってんの。私の隣はいつもメンバーだよ」





納得のいっていないような顔で
頷いたスニョンは笑う





HS「ヌナ、好きです」

「うん」

HS「愛してます」

「うん」






ヌナ。 そう私を呼ぶ彼の頭に手を乗せた






「ありがとう。でも、ごめんね」

HS「分かっていました。
クプスヒョンには適わないって」





涙声になっている彼が 無理に作る笑顔が 辛い





HS「これからも俺の事沢山可愛がってくださいね」

「うん。もちろん」

HS「あと、ヌナのそういう所、嫌いじゃないです」

「嫌われても困るよ」




HS「ほら、そういうとこ。」






私の頬を撫でてから去っていった





「まったく。」





年上の女をからかって。いけない子に育ったね

ありがとう スニョン。変わらず 大好きだよ。









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